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【R18 ハイキュー!!】幼なじみ 赤葦京治との場合

第5章 本当の気持ちは森の中に隠せ



「あの、すみませんでした。まだ練習終わってなかったんですね」

「あ、ちがうちがう! 単に自主練だから大丈夫だって」

「でも」

「単に木兎さんが好きでやってるだけだから気にしなくていいから」

「赤葦なんだよ、それ。おまえだって好きでやってんだろ」

「俺は木兎さんにつきあってるだけなんで、別に好きでやってるわけじゃないですから」

「出た、赤葦、超冷たいし!」

ブスくれながら甘酒を飲み干した木兎先輩は、缶をゴミ箱に捨てると、

「じゃあね。つか、俺が言ったこと信用していいから」

階段を降りかけた木兎さんが振り返る。

「おい、赤葦お前もだろ!」

「俺は今日はパスです」

「はああああああ!? セッターいなくてどうすんだよっ!」

「音駒セッターに頼んであるんで」

「ああああああ? あのプリンかよっ!」

なんだそれっ!などと、グダグダ言いながらも木兎さんはものすごい勢いで学校へ戻っていく。

「京治は、いいの、行かなくて?」

「今日は自主練パスしたからいい」

「どうして?」

「………、そんなことより、なんでおしるこなんて飲んでんだ?」

「あ、これ……」

冷やし甘酒とおしるこの話をすると、

「ったく、あの人はなんでも自分視点だから」

「でも、いい人だよ」

自分の気持ちに正直な人は、人に遠慮しないから、本音を教えてくれるでしょ。

京治と違って。

きっと京治だったら、私の好みを考えて飲み物を買ってくれるんだろうね。

人のことばかり考えてる京治は……

「そういえば……木兎さんがさっき言ってた、あれ、なに?」

「え?」

「俺が言ったこと信用しろってやつ……」

「あ、あれは木兎さんの勘違いだからなんでもない」

京治が私を好き……なんてない。絶対ウソだから……





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