第1章 憂鬱、混乱、そして出逢い
「よし、やりますか!」
私が皿洗いを始めた時、何も言わず銀さんが横に来て
私が洗っていったお皿をタオルで拭き元の場所に戻して行く。
「あ、ちょ、銀さん、大丈夫です私がやります。部屋で休んでてください。」
が、それでも何も言わずただ黙々と皿を拭き続ける。
彼なりの優しさ、気遣いなのかなとお思い
私も沈黙の中残りのお皿を洗い続けた。
…き、気まずい…何を話していいのかわからない…
そう思ったのも束の間、ようやく銀さんが口を開いた。
銀時「神楽が風呂から出たらアンタも入ってこい。服は神楽のやつを使え。」
「え、でも…私最後で大丈夫です。」
銀時「入れって言ったら入れ。結果はどうであれ、アンタはもうここの住人なんだ、気使う事はねぇよ、気楽に居ればいいんだよ。」
そう言われて何だか少しホッとした。
迷惑なのは事実だけど、少しだけ受け入れてもらえた気がして。
「ありがとうございます。」
私が笑うと、少し驚いた顔をして、いいんだよ、と部屋の方に戻っていった。
この時銀さんが少し顔を赤くしていた事は
私は知るはずもない。