第21章 それぞれが負う傷
所変わって銀時達は迫り来る敵を薙ぎ倒し船の中へと乗り込む。その際、何人かの男が大砲を撃つ。それらを難なく交わし一人、また一人と倒していく。
新八「数が多すぎます!これじゃあ天音さんのところへ行く前に僕らがやられちゃいますよ!!」
銀時「そんな事考えてる暇があるなら目の前の敵を倒すことを考えやがれ!!」
神楽「そうネ!天音ちゃんが危ないのに指加えて待ってるなんて出来ないアル!!」
どれだけ倒しても虫のように湧いてくる浪士達に唇を噛み締めるも、怯むことなく突っ走っていく。銀時は敵に一切の隙を見せず、木刀や身体のありとあらゆる所を使い次から次へと打倒して行く。神楽も軽やかな身のこなしで夜兎の身体能力を生かし敵を倒して行く。新八は二人に比べれば劣るものの、負けじと敵を撃破し二人に着いていく。
そしてようやく天音のいる最上階の下の所まで登りつめた。銀時の姿をいち早く捉えた高杉はニヤリと笑い小さな声で呟く。
高杉「ククッ、来たか、銀時。」
『!?』
高杉の言葉に過敏に反応した天音は何処に銀時が居るのかと下の階を覗き込むが、河上に回されている腕が邪魔をして思うように見渡す事が出来なかった。
だがそんな中、一際目立つ銀髪の髪を見つけ天音の目から涙が溢れた。
『ぎっ、銀さん!!!』
銀時「!?天音!?どこだ!!」
銀時は天音の声に気付くものの、その声の発信源を見つける事は浪士達が許さなかった。