第18章 休みの過ごし方は人それぞれ

微動だにせず何も言葉を発さない銀時の様子を視界を遮りつつ横からのぞき込んだ。そこで天音が見たのは口が半開きになり微かに動く鼻。まさかとは思い銀時に声を掛けようとした時だった。


銀時「………ふ、ぶぇっっくしょん！！！」


大きな声と共にくしゃみを繰り出す銀時。あまりの勢いに口から出たくしゃみの風圧で完璧だった両目がサラッと場所を移動した。左右とも高さが異なり方向も滅茶苦茶になってしまった絵図を見た天音の手や肩は小刻みに震えていた。


銀時「え、なに、何笑ってんの？もしかしてさっきの勢いで何か起こったわけ！？」


『それは、言えません…さ、はやく…続きを…』


ブツブツ言いながら銀時は鼻を置き天音は最後に口を渡し何とか完成した。完成図を見るとやはり目があらん方向へと飛び散り、先程ミスをした長い鼻毛らしきものが出た鼻がある事で更に笑いを誘った。天音は銀時の視界を遮っていた手をゆっくりと降ろし頭を完全に下に向けてケタケタと笑っていた。遮るものが無くなったことで銀時は神楽の副笑いを見ようと目を開けた。


銀時「…………………。」


『〜〜〜〜っ……！』


そしてまたもや二人の静かな笑い声が部屋に響く。もう大丈夫だと油断していた事もあってか不意打ちを喰らい、寧ろ銀時の副笑いの時よりドツボにはまってしまった。