第18章 休みの過ごし方は人それぞれ
そんな銀時の苛立ちをこれ以上悪化させないかの様に家の玄関がガラガラと開く音が聞こえる。その音が聞こえたと同時にそそくさと銀時は玄関へ向かい新八に物申しに向かった。
新八「明けましておめでとうございます!」
銀時「おめでとうございます!じゃねェ!おせェよ!」
新八「な、何ですか、いつもと変わらないと思うんですけど…」
銀時「ゴチャゴチャ言ってねぇでさっさと行くぞ!オイ神楽ァ!さっさとしやがれ!」
新八は来て早々理不尽に怒られ、銀時の様子に何事かと困り顔になる。天音は用意を済ませた神楽と共に玄関へと向かい新八と新年の挨拶を交わす。神楽は寝起きから一息もつく事が出来ず不機嫌そうに天音達と家を出た。
新八「どうしたんですか銀さん、珍しいですね。」
神楽「ほんとネ。いっつもぐーたらしてる癖に。迷惑にも程があるネ。」
銀時「あーもう本当うるさい奴らだな。いいだろたまには。」
新八達の言葉に拗ねたのか三人より少し追い抜き先頭をきって歩いて行く。やはり違和感を覚える新八と神楽は銀時に聞こえないように天音にボソボソと話し始めた。
新八「昨日何かあったんですか?」
『何かって言うか、皆が帰った後散歩がてら神社に行ったんだけどいろいろあってお参り出来なかったの。だから今から行こうとしてるのかな?』
神楽「どーせ銀ちゃんの事だから天音ちゃんとの事をお祈りするに決まってるアル。」
『あはは、まさか。』
銀時(恋愛成就の御守り買おっかな。)
どうやら神楽の勘は見事に的中しているみたいだ。見透かされているとも知らず銀時は神社に着くまでの間、何てお祈りをしようか言葉をまとめていた。