第15章 サンタさんってニートみたいなもんだよね
『あっ!そういえばケーキあるんだった、持ってこなきゃ。』
話し込んでしまいケーキの存在をすっかり忘れていた天音は台所へ向かおうと立ち上がる。それと同時に銀時も立ち上がり疑問に思った。トイレか何かかと思ったが後ろを着いてくるのでどうやら違うみたいだ。
『銀さん?なんで着いてくるんですか?』
銀時「なんか嫌なんだけどその言い方。包丁とか取り皿もいるだろ、一人じゃ一回で運びきれねぇだろうが。」
『あ、まぁそうなんですけど…座っててくれて良かったのに。』
銀時「何だ、俺の優しさを無駄にするつもりか。」
『いいえ、じゃあお言葉に甘えて、お願いします。』
天音は冷蔵庫からケーキを取り出し銀時は取り皿と包丁を持つ。だが取り皿を見た天音は不思議に思った。銀時は元の四人分しか持っていなかっただからだ。土方達の分はどうしたのだろうと銀時に聞く。
『あれ、土方さん達の分は持っていかないんですか?』
銀時「アイツらの分まで持ってったら俺の分が小さくなっちまうだろーが。ただでさえ飯も食いやがったのに。」
まるで小さな子どもの様な事を言う銀時に天音はふっと軽く口元を抑え吹き出す。馬鹿にされたと思った銀時の顔は不貞腐れるような表情を浮かべる。