第15章 サンタさんってニートみたいなもんだよね
しばらくして皿の上の料理は綺麗に無くなった。元の人数分よりも三人増えたので神楽の腹は満足せず文句を垂らす。それぞれが雑談を交わす中土方はあまりの料理の美味しさに、口には出さないが銀時に心底嫉妬しているのであった。そんな銀時は今机越しで天音や新八達と話をしている。その光景を見て少なからずもどかしい気持ちになった。
沖田「土方さんどうしたんですかぃ、そんなに旦那にお嬢様取られんのが嫌なんですかぃ?」
土方「うるせーよ。ていうかもうほぼ取られてるようなもんだしな。」
近藤「え!?そうなの!?なんで!?」
土方は振られた事をまだ誰にも言っておらず、先程の発言で最も驚いたのはやはり近藤だった。心配そうに土方を見る近藤に対し、顔色一つ変えず口を開く。
土方「さァな。ただアイツの所に住んでんだから明らか不利だしな。ま、そんなの言い訳に過ぎねぇがな。」
近藤「まぁそうだよな…俺が万事屋に連れて行くと言ったばかりに。」
土方「近藤さんは何も悪かねぇよ。つか、一回振られた位で諦める気なんざサラサラねぇしな。」
土方の言葉に近藤は頑張れと笑い、沖田は何も言わず銀時と天音の姿を眺めていた。