第10章 誕生日が嬉しいのは若い時だけ
いきなり自分を見てそう言う銀時に頭の上に?が並ぶ。眉間に皺を寄せ眉は下がり、口には出さないものの一体何を言ってるのかと内心思う天音。
銀時はハァっとため息を付き、もう一度同じ台詞を繰り返す。
銀時「お前って言ってんの。欲しい物。」
天音「え?私の何が欲しいんですか?」
ここまで言っても告白されていると気付かない天音に銀時は再びため息を零した。
普通なら告白されていると気付くシチュエーションにも関わらず気付かない天音の鈍感さを初めて憎いと思うほどだった。
銀時「口にしねェとわかんねぇか?」
天音「そうですね、出来ればそうして欲しいです。」
そして銀時は天音の額に強烈なデコピンを食らわした。
突然の痛みに両手で額を覆い涙目になる。
手を覆ったままバッと銀時を見上げ反論しようとする。
天音「ちょっと銀さん!痛いじゃ……」
銀時「好きだよ。だから俺の欲しい物はお前、天音ちゃんってわけ。」
天音の言葉を遮り頭に手を乗せ、想いを口にした。
突然の告白に目を見開き天音は固まってしまった。