第9章 頭を回転させるにはやはり糖分が必要
「なになに?付き合いたてのカップルかな?可愛い〜」
「私も付き合いたての頃はあんなのだったわ〜」
その言葉は天音達にも聞こえていて二人揃って顔が真っ赤になる。もはや蒸気が出る勢い。
他人から恋人に見えていると思うと、銀時は恥ずかしながらも内心は飛び上がるほど嬉しかった。
だが天音は銀時とは真逆で、こんな「私みたいなのが恋人なんて銀さんに失礼」等と、酷くネガティブに捉え複雑な気持ちなのであった。
銀時「き、気を取り直して、行こうぜ。」
天音「はっ、はい!」
足を再び甘味処へと動かした二人だったが、到着するまでの間ずっとぎこちないままだった。
そして目的の甘味処へ着くなり天音は一転、目を輝かせ、まるで幼子の様にはしゃぐ。
たかが甘味処でと笑う銀時だったが、どこまでも純粋な天音を見て更に愛おしくなる一方だった。