第8章 日本には四季がある
天音「あ、土方さん、ごめんなさいありがとうございます。」
天音は土方の手をとり、よいしょと立ち上がる。
それと同時に着物に付いた砂をパッパッと払い落とす。
銀時は手を伸ばしかけた状態で硬直している。
土方「まったく。女の手をいとも簡単に離すとはな、所詮その程度か。ふっ。」
鼻で笑う土方に怒りのパロメーターが勢いよく上がる銀時。
そんな銀時の気も知らずに天音は土方に話しかける。
天音「土方さん達も紅葉見に来たんですか?」
土方「んァ?まぁそんな所だ。…ん?お前顔に砂付いてんぞ。」
土方は天音の鼻に付いた砂に気付き、本人はそれには気付いていなかったのか払い落とされていなく、そのままだった。
土方手を伸ばしその鼻に付いている砂を自分の親指で軽く拭い落とした。
砂を落としきった後、これ以上無いニヤけ顔で銀時の方を見た。
銀時「いやァァァァァ!!!!てんめェェこの野郎ォォォ!!何なんだよその顔は!!何やってやりましたみたいな顔向けてんだよ!!」
土方「うっせェ!元はと言えばてめェが手離すからいけねーんだろーがっ!!」
甲高い悲鳴と共に土方に暴言を浴びせる銀時と、その喧嘩を買う土方。