第3章 人は一人では生きては行けないもの
少しの間の沈黙。
土方さんが言った言葉の意味が理解出来ない私は
何を言えばいいか分からず、黙ってしまっていた。
するとまたもやくち口をひ開いたのは土方さんだった。
土方「…おい。」
「はい?」
土方「…もしあの時、俺が近藤さんの言った事を聞かなかったら、お前はここにいたのか?」
そう言われて更に訳が分からなくなった。
理解に苦しんでいると、ふと右頬に何かが触れた。
それは、土方さんの左手だった。
私の方に手を伸ばし私の頬に触れていた。
「え…?」
土方「…答えろ。命令だ」
真剣、かつまっすぐ私の瞳を捉えていた。
私は目を逸らすことが出来なかった。