第77章 専属達の夜さり来い
吉桜視点
観客の皆さんの合唱が会場を包んでいく。
本郷「じゃ 俺たち行くからな」
本郷さんの背中に透明の立派な羽根が現れる。
「はい お気をつけて!」
頭を下げる。
頭を上げたらもう本郷さんはいなかった。
(いいなぁ 俺も 俺の蟲が羽根があるタイプになればいいのに…)
掌でくねくね動く幼い蟲をツンツン突く。
「吉桜!」
凛とした低い声が背後から聞こえた。
「ひぃ(翁だ!) すみません
(な 何か言わないと…)
映像の翔様の背後に 夜の闇ではない墨色が見えたもので、つい…(えっと あと…)
橋本「急げ 今から社長の警護だろ?」
「あ!はい 打ち上げ会場に向かう移動警護を任されました」
背筋を伸ばして返事をする。
橋本「気をつけろよ 心身ともに食われるな」
「はい!気を引き締め… 食われるなとは?」
橋本「お前がまだお子ちゃまだから 社長の覇気に飲み込まれるなって事だ」
「社長の覇気ですかぁ わっかりました もっと気を引き締めます!!」
右手を額に当てる。
橋本「さっさと行け 粗相のないようにな!」
「はい いってきます」
頭を下げ走って行く。
特別車には沢山のスーツを着た男性が立っている。
「お疲れ様です」
一般的な挨拶をして近づくと、男性たちが一斉に僕を睨む。
(こわ!!)
社長「こら 仲間内を睨まない! ごめんね 今日はお願いね」
にっこり笑う社長。
(すごい オーラぁ これかぁ 覇気!)
「はい よろしくお願いします!」
社長と亀梨和也さんと大倉忠義さんを打ち上げ会場に向かう移動車に誘導し、自分は助手席に座る。
打ち上げ会場はとおおおっても 綺麗な場所で、料理もおいしそうなのが並んでいる。
大倉「ジャニーさん。僕ら兄さんたちをお迎えに行ってきます」
社長「うん いいよ」
亀梨「行ってきます」
二人が頭を下げ走って行く。
社長「ねー you フレッシュマンだよね?名前は?」
「吉桜です」
社長「キチっ… キッチィね 覚えておくよ」
(あだ名?)
「お礼は?」
背後から声の方を向くと本郷さんが睨んでいる。
「あ!ありがとうございます」
慌てて 社長に頭を下げる。
(社長にあだ名もらうのって名誉なことなのかな?粗相しないように言われていたのに…)