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虹と花とキミ達と 2 《気象系》

第74章  長い夜


櫻井視点

 薬師殿をニノの部屋へ連れて入る。


 バタンと扉が閉まる音がしたとたん


Dr.「もぉっぉおおおおしぃぃわけありません!!」
 薬師殿が英語じゃなく日本語で叫ぶ。

「え? なに!!」
振り向くと 扉の方に向かって土下座をしている薬師殿。

「えぇ? ちょ!どうしました?」
状況が分からないから 薬師殿の側にしゃがむ。


Dr.「嵐様に 高貴な嵐様に向かって あのような 非礼
  申し訳ありません」
 扉に向かって 頭をゴンゴン打ち付けながら謝っている。


「あの 薬師殿?日本語話せるんですね?」


Dr.「ああ 櫻井様 あの場で 異国の言葉を使った事を平にお詫び申し上げます」
 土下座したまま、俺の方に頭を向け、顔を上げずに話し続ける。

「いえ ココはハワイですので、声掛けで英語は問題ないと思いますよ どうぞ 顔をお上げください」



Dr.「ああ お優しいお言葉ありがとうございます」
 両手に顔を乗せたまま 動かない薬師殿


椿{ヌルデ!表を上げよ 事が進まぬ}

 橋本さんの両手の掌に立つ椿様が大きな扇子をパシンっと畳み 声を響かす。

 薬師の背中に浄衣をまとった精霊が同じ土下座状態で現れた。

椿{ヌルデ!はよう ゆゆしき呪ひ 剥ぎ取れ}
 椿様が畳んだ扇子をニノのベットに向ける。

(あ そうだ ニノ!)
立ち上がり、ニノのベットを見ると、すでに ニノが横になっていた。


{はい 非礼のお詫びはまた後程致します}
浄衣をまとった精霊がゆっくり顔を上げる。

 土下座状態だった薬師殿がゆっくり立ち上がり威儀を正し、掌を開き 浄衣をまとった精霊を乗せる。



{我 白膠木(ぬるで)漆の属木でございます 櫻井様の枝の願いに応え‘呪い払い’にまいりました}
 姿勢を整え 頭をゆっくり下げる精霊。


「ぬるで様 願いに応えてくださいまして、ありがとうございます。和也をよろしくお願いします」
頭を下げる。

{かしこまりました}
 白膠木の精がふわりと浮きニノの体の上まで進む。


Dr.「少々 お苦しみあらせられると思われますが、
  御魂を傷つけぬよう、力を注がせます」
 薬師殿が手を合わせ目を閉じる。

 開いた薬師殿の目が精霊色になる。

精霊と共に九字の印を結ぶ薬師殿
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