第67章 1日目 コンサート 退場
二宮視点
〝A・RA・SHI〟の曲が始まると足がふらつく。
(あぁ…)
背中側から ゆっくり優しい腕が回ってきた。
(はー はい すみません)
「もっと!!」
マイクに声は入れるが、足がビリビリして立っていられない。
(もうすこし…)
手や手首にも力が入らない、マイクを落とさないようにしっかり持つ。
M「楽しかったぜ Hawaii!」
松潤が叫ぶ
観客「きゃぁぁぁぁぁ」
A「どうも ありがとう」
「ありがとう バイバイ」
O「バイバーイ」
両手を大きく広げてバイバイを表現する。
「楽しかったぜ バイバイ」
A「バイバイ」
スクリーン下の階段が開くと同時に反転し、手すりを触りながら 階段を下りていく。
階段を降りるとフロアカメラが待っていた。
(まだ 気を抜けないな…)
「ありがとう」
マイクに声を乗せる。
カメラが近づいてきた。
「バイバイ」
カメラに向かって手を振る。
A「ありがとう バイバイ」
相葉さんの方にカメラが向いたのに、また俺の方にレンズが向く。
笑顔で手を降る。
カメラがメンバーのアップをとっていく。
会場から大きな歓声の中にびっくりするような声なき叫びが混じっていた。
S「またね」
とびっきりの笑顔で手を降る翔さん。
を 大きな目で見つめる大野さん。
A「きゃぁぁ わっしょいぃぃ」
相葉さんが両手を上げ笑っている。
「わっしょい わっしょい」
一緒に手を上げ跳ね踊りをする。
大野さんも片手をあげ跳ね始めた。
相葉さんが大野さんの横に並ぶ。
翔さんが足早にヘリに向かう。
M「ココらヘンかな」
潤くんの声が聞こえて降りむく。
カメラは大野さんと相葉さんの方に近づく。
二人が顔を寄せ「ありがとう」と言う。
口をとがらせ見ている翔さん。
「笑顔のアップ!いいんじゃない?」
(お互い様だね…)
「ばいばーい」
両手のひらをカメラに向け降る。
M「Hey ニノ!」
潤くんが腕を伸ばしてきた。
その手を掴む。
M「あ まって」
俺と繋いだ手を放して、座りそうな大野さんの肩にもっていく。
「あっ!はい」
急いでもう一本の手を掴む。
横にいた相葉さんが俺の手をしっかり握った。
五人の両腕を上げ大きな声で「ありがとう」と叫んで頭を下げた。