第65章 嵐から 挨拶
櫻井視点
『 えー 皆さん 』
マイクに声を乗せる。
観客に自分の顔を見えるようにライトが近づいてきた。
『 本日は本当にありがとうどざいました 』
お礼の言葉をそえ 頭を下げる。
『 この会場に向かう時 15年前 ハワイでいた楽曲をひたすら聴いてみました
思い出されるのは、ただひたすらに真っ青な、ものすごい綺麗なハワイの空でした。
15年前、その空が青ければ青いほど、綺麗であればあるほど、 妙な不安を胸に抱えていたのを思い出しました。
僕たち嵐は、仲がいい なんて言われることが少なくありません。
ふと 今 思い返してみると、もしかしたら よりかかりながら
支え合いながら じゃないと、あの時は 立っていられなかったのかもしれない
そんな風にすら思いました。
15年前、正直 違和感しか感じていなかった
この “嵐” というグループの名前を
今、これだけ 誇りをもって、愛着を持って、再びこのハワイの地に戻れたということ
これは ひとえに、すべて、本当に皆さんのおかげです。
改めて、どうもありがとうございます 』
再び頭を下げる。
会場から拍手がおきた。
『 あのハワイから およそ半年の デビューコンサートの時
【嵐のファンでいてよかったと思えるような嵐になっていきたい】
そんな挨拶をしました。
18の時に吐いた その言葉を、一心に おってきたつもりでいます。
これからも、同じように、嵐のファンで良かったと皆さんに思っていただけるよう
ただ ひたすらに その言葉の背中を追い続けていきたいと思っておりますので
15年以降、明日から、また、改めて、どうぞよろしくお願いします。
本日はありがとうございました 』
深々と頭を下げると、会場から拍手がおきた。