第63章 嵐 コンサート 終盤
犬養視点
〝誰も知らない〟のイントロが流れ、メンバーの腕と指先と腕の動きを披露する。
白銀の衣をたなびかせる飛天たちが、空中に待機している。
ヘッドセットのマイクの位置を確認して、少し息を吸い込み『 気付かないうちに 』歌い出すと同時にゆっくり進みだす大野さん。
飛天たちが照明演出に合わせて、白い花びらを蒔いている。
N&M『 当たり前に感じてる ライフタイム
誰もが 急かされてる デェィ バィ デェィ 』
二宮さんと松本さんステージ前に歩き出す。
歌いながら 動く眷属たちを見ている二人。
S『 本当は 』
A『 かけがえのない ドラマばかりさ 』
皆さんに負担にならないように、音響のバランスと 霊的バランスを整えている。
『 ストーリーを導く 永遠の彼方へ 』
メンバー全員に GO の合図を送る。
ゆっくり皆さんが階段を下り始める。
相葉さんが周りを見回し俺と目が合った。
A『 もし 今 』
相葉さんが口元のマイクを押さえながら歌い出す。
(音が少ない?)
急いで音玉を飛ばす。
A『 幸せの終わりを 告げたなら 』
相葉さんが微笑みながら、指を動かす。
(OKだな…)
S『 後悔など ひと欠片も ない と 強く言えるかい? 』
櫻井さんも衣装を抓んでアピールする。
(現状維持で行きます)
N『 心の奥を揺さぶる パッション! 数え切れないほどの tears & smiles 』
(二宮さんからは 注文は無いようだ…)
M『 生きてゆく証 たち そこにあるから 』
松本さんが空を見上げた。
(飛天の戦闘については…後で報告必要だな)
五人が中央ステージに到着。
歌いながら踊る
『 となりで 笑っていたよ 』
ステージがせりあがり始めた。
N&M『 自問自答 繰り返した 光と影のループ 』
S&A『 止められない 時間の渦 全て飲み込んでいく 』
O『 終わらない 』
花びらを蒔いていた飛天たちが一気に空へ登って行く。
『 終わらない 熱い思い燃やして 』
紫の衣を纏った飛天たちが空から急降下して四方八方に別れていく。
『 運命という言葉じゃ 語れないストーリーを導く 永遠の彼方へ 』