第59章 1日目 《MC》 4
相葉視点
翔ちゃんとニノが笑いながら近づいて来る。
大ちゃんも ちゃんとリーダーに戻って 翔ちゃんに近づいて行く。
(ああ…やっと 揃った…)
一気に気持ちが落ち着く。
(今も きっと 痛いだろう 体を使って ここまで 歩いてきた ニノ?
あれ? ニノがダブって見える…)
しっかり見るつもりで、眼力を上げる。
(ニノのダレかかな?いつもの子じゃない 女の子?ぽい?)
ニノは何事もないようにオレの前を通りすぎる。
(触れるなって事ね
確かに 今のニノの状態なら 触れない方がいいよね
コンサート中だし 大分押してるし 巻かないとだし
今 俺ができる 最善のニノへの行動は “相葉さん”でいる事だよね)
松潤が待ってる かがり火の付いたステージを見て『すごいや、コレ!!』って感想を言うニノ。
(うん 綺麗だよね
さっきも もっと キレイだったんだょ)
O「相葉ちゃん 行こう」
大ちゃんが俺を呼ぶ。
「あっ(スタンバイしなきゃ!) うん」
ステージの木箱に向かって歩いて行く
木箱 松潤のこだわりの演出らしい
(いろいろ あって 詳しく聞いてないんだよね)
木の箱を触りながらニノと松潤が話していた時を思い出す。
(あの時 聞けばよかった 今聞いたら 今更って怒られるだろうな…)
俺たちは 伴奏の人たちの両脇にして 松潤 リーダー 俺 翔ちゃん ニノとスタンバってる。
(すっかり 陽が沈んだなぁ ドコで巻こう…)
M『ここからは 今日の感謝の気持ちを込めて 曲をお届けしたいと思います!』
松潤が後半戦に向けて話し始めると、後半戦の音響スタッフ達が手を上げた。
(そろそろだね)
少し体を動かして、歌える体制にする。
M『それでは! 後半戦も 楽しんで行ってください
まずは この曲から One, two, three, four.』