第59章 1日目 《MC》 4
二宮視点
M『今、ちょうど 太陽が落ちそうになっていますが…』
なぜが挙動不審な潤くん。
(どうした…の?)
S『すっげー綺麗だなぁ』
翔さんが潤くんのフォローにはいる。
(翔さんは みんなの事をしっかり 見て 導く…)
M『まぁ、せっかくハワイに来たので
ちょっと、ハワイアンアレンジをかけた曲をですね
何曲か披露したいなと思っていまして
せっかくだから
みなさんにも夕日を見ながら、曲を聴いていただこうと思い
特設ステージに移動したいと思います』
松潤がきちんと進行する。
(ほら… )
S『アレですね?』
M『ええ!そうです』
(潤くんが 生き生きし始めた…)
S『夕日すらも、なんかハワイっぽいねぇ』
O『いい感じだ』
A『いいよね♪』
ふうっと 一つ息をつく。
(やっと みんなの いる所に たどり着いた)
S『このまま 見てたら 向こう着くまでに、夕日が落ちちゃうね』
翔さんが苦笑する。
(すみませんね 遅くなりまして…)
ふわっと 温かくなった。
≪いいのか? その姿で 俺に抱き付いて…≫
俺の背中側から抱きしめてきたのは理解者のお菊。
{いいんです 翁様の許可を貰ってます}
≪“俺”の“お菊”を飛天扱いか 屈辱だな≫
{そのような事を言わないでくださいませ
ワタクシは大手を振って 和也様に寄り添えるので喜ばしいのですよ}
≪ああ サポート頼むよ≫
{和也様 笑ってくださいませ}
霊体のはずのお菊が 俺の躰を触りまくる。
≪お菊 止めろって お前のさわりかたは アノバカに似てるから…≫
{ふふふ 和也様を 愛する気持ちはお菊が上ですわ}
M『夕日が落ちちゃうから行こうね!』
潤くんの焦る声が聞こえた。
≪ほら もう やめろ 仕事だから≫
A『夕日が落ちたら なんの意味も無いっね 行こう行こう♪』
まーくんがクルンっと回転して 歩きだした。
{そうですね 雅紀様も 出発されましたし}
O「ニノ 行けるか?」
覇気のない大野さんの顔。
「いけますよ」
ふっと鼻で笑う。
S「ゆっくりだぞ?」
俺の目をしっかり見つめる翔さん。
「わかってます」
(そんなに 見つめないでください)