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虹と花とキミ達と 2 《気象系》

第58章 MC中お着替えと 奔走 4


櫻井視点

着替えを済ませ ステージ下の出入り口に向かう。

 浜地さんと橋本さんに挟まれて ニノが立っていた。


「ああ ニノ 大丈夫か?」
周りを確認しながら駆け寄る。

 ニノはボーっと立っている。

「ニノ?」

橋本「いま 和也様には眠っていただいています」

(眠る?)
「どうしたら 起きる?」

浜地「両手を持って 名を呼んでいただければ」


「わかった」

ニノの両手を持って、少し体を屈める。

ボーっとした目を見ながら『和也』っと名を呼ぶ。


 焦点の無かった目に焦点が戻て来て 泳いでいる。


「おはよう」

N「え?翔ちゃん?」
 やっと俺を認識したニノが顔を上げる。


「ふふ そうだよ 翔ちゃんだよ そろそろ 行こうか?」
優しくニノの手を引く。

N「あ…はい」
 ニノがゆっくり歩き始めた。


まだ 自分の状況が分かっていない ニノを怪我させないように、気を付けながら
階段をゆっくり登って行き ステージ袖まで来た。


   ちゃぁん  なんとかして

 智くんの心の声が聞こえた。


N「翔さん」
 ニノも聞こえたみたいだ。

「うん ごめん 先に行くね」
引いていたニノの手が放して走りだす。


(一難去ったら 次の難とは もう なんなんだよ!!)


慌ててステージに出ると、智くんの方から近づいてきた。


(ああ… オオゴトじゃなくてよかった…)

O「ニノは?」
 智くんがニノを心配する。

「今 上がって来てる 登場は 触れずに行こう」

O「わかった」
 智くんが反転して、相葉くんの方に向かう。


 松潤が俺の方を見ている。

(進めて!)
口パクで潤に合図をする。


 ゆっくり 出てきたニノ。


ニノの方に戻る。

「ゆっくりでいいから」


N「そんなに けが人扱いしなくても…」
 腰をかばう様に歩くニノ。


「十分 けが人だ」
そっと 背中に手を回す。

(触れると 面倒な事言われるから 補佐的な って事で)



真っ黒になった 小猿の映像が フラッシュバックする


映像を打ち消すように頭を振り

(とりあえず 宴を滞りなく 終えること

 まずは 目の前の事を)

ニノの歩みに合わせて歩きながら 大きく深呼吸する。


 松潤が心配そうな顔で見ている。

(行けって)
顎をクイッと動かす。
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