第57章 1日目　《ＭＣ》　３

相葉視点

Ｍ『後は…アルバムですかね？』
　松潤がリーダーが帰って来たから話を進める。

Ｏ『アルバムだ！』
　大ちゃんが思い出したとばかりに大きな声を出す。

（びっくりした）

Ｍ『今、絶賛アルバム作っている最中でして、レコーディングをしています。
　こちら来る前に、みんな歌録りが終わって、帰って完成したものを聞いて、いよいよライブドームツアーが始まります』
　

　会場から拍手と「 ウォ～ 」と歓声が上がった。


『そうですよっ！早いですね！』

Ｏ『早いですね。帰ったらすぐリハーサルですかぁ』
　ふうっと息を吐き肩を落とす大ちゃん。

「ねー」
（大ちゃんの気持ちわかるぅ
　あれもこれも　いっぺんに動くから　切り替え大変なんだから！！）

Ｍ『すげー嫌そうに言いましたよね？』
　ツカツカっと潤ちゃんが大ちゃんの方に近づく。

（よかった　俺の方見てなくて　ふぅぅ）


Ｏ「いやいやいや…　楽しみで、へっ　ええ！」
　手をブンブン振って笑っている大ちゃん。


Ｍ『今回も大野さん振り付けてますからね』

会場「うわぁぁぁぁ！！」
　大拍手＆大歓声が会場にひびく。

（おっと　オシゴトしないとね）
『もうだって、１曲やりましたよね』
大ちゃんの方を向く。

Ｏ『そう、1曲振り付けましたからっ』
　ドヤ顔の大ちゃんが胸を張る。


Ｍ『そうねぇ！』
　松潤も笑っている。

Ｏ『えぇ』
　ビックっと肩を揺らすリーダー。

（ん？）

Ｏ『まぁ、後は松本さん次第…です。はい』
　カタカタカタっと音が聞こえるような動きで大ちゃんが潤ちゃんから離れていく。

M『いやいや…僕しだいなんですか？あれ』
　追っかけて行く潤ちゃん。

Ｏ『はい。フルに…　…　やれって言われれば』
　捕まった大ちゃんがモゴモゴしゃべる。


M『え！ほんとですか！
　じゃあ『僕が全曲お願いします！』って言ったらやってくれるんですか？』
　ニノとは違うタイプの悪ーい顔の潤ちゃんが　おねだり　をする。

Ｏ『それはっ　それはダメですよ！』
　大ちゃんが潤ちゃんに詰め寄る。


Ｍ『それはダメ？』


Ｏ『僕のみたいっ…　僕のライブみたいんなっちゃう』
　口を尖らせ　困った顔の大ちゃん。


　珍しく二人がコントみたいな会話をしている。


（ああ　ニノ　早く帰ってこないかぁ…）