第56章 MC中お着替えと 奔走 2
M“ニホンノミナサーン”
いきなり海外スターのように片言で手を振る松潤。
S『なんか変なスイッチ入っちゃったね
海外からのメッセージだけど、別に片言にならなくていいよ』
松潤の即席キャラを止めに行く翔くん。
(ふふ 翔くんは 俺より みんなの方を 見ててほしい)
{ satosi }
声が乗った風が、俺の頭を撫ぜていく。
(今がいいんだ 今のままで)
視線を感じて、顔を上げると「残ろうかなぁ?」っと困った顔で相葉ちゃんが俺を見つめていた。
(着替えの順番変わるのかな?)
「僕はどっちでも大丈夫」
A「残りましょう!ふふっ」
うん っと大きく頷いて 肩を揺らしながら笑う相葉ちゃん。
ニノの髪から汗がポタっと落ちる。
(んー 相葉ちゃんが無理して笑ったのは この状態をみてだな
でも 体調の事にすると 反発されそうだから)
「急がないと」
夕日の所為にした。
(こう言えば松潤が 動きやすいだろ…)
N「急がないと ね!」
気合いを入れるように 顔を上げニカッと笑うニノ。
M「いこうかぁ」
ニノを連れて行くように歩き出す松潤。
(よし コレで 和也を下げれた)
≪ wagakimi ≫
俺の小人が足元から顔を見上げてきた。
ナンダ?
≪ kazunari sama huda harareteru warera torenai ≫
ジュフ(呪符)dato!!! DOITUDA!
桟敷の方を嘗めるように見回す。
{ オチツケヨ サトシ ラシクナイゾ }
(あ へへ 宴中だったねぇ)
A「ほんとに!!憶えてないでしょ?」
相葉ちゃんがツカツカっと近づいてきた。
(え? なに?覚えてない?)
状況が分からないから翔くんの方を見る。
翔くんが口をパクパクしている。
(良くわかないけど)
『ないない』
マイクを口に持って行って返事をする。
(とりあえず これでいいかな)
A「憶えてないでしょ? 俺だけ仲間外れにしたけど、憶えてないでしょ?」
相葉ちゃんがうんうんと納得している。
翔くん話を道筋を観客の人に説明している。