第55章 1日目　《ＭＣ》　2

櫻井視点

「さて『松本君は、15年前のハワイというと何を憶えている？』
　潤の方を向いて話を進める。

Ｍ『僕は、髪型がパンチパーマだったことですね』

会場から笑い声が聞こえる。

（ふふ　知ってる人は知っているけど）
『知っていました？
　松本君、ハワイの会見の時、パンチパーマだったんですよ？』


Ｍ『あー、あれね。元は違がかったんだよ。
　　デビューが嬉しかったんだろうね。
　　気合入れたら、パーマかけてみたら、あーなって』

『だから、今回もパンチパーマをかけてくると思っていた』

Ｍ『かけようと思って、パーマをかけたけど、ちょっと弱かった』
　髪形をちょっと触る。

Ｍ『そんな事言ったら、翔くんの髪形たって』
　二っと口角が上がる潤。

『そうそう。
　俺もね、当時、ドレッドみたいな髪してて、会見あるからってほどいたのよ』
　髪を少しつまんで　振る。

Ｍ『ほう』

『そうしたら、なんか海藻みたいな頭になっちゃって』
両手をヒラヒラ動かす。


　クスクス会場が笑っている。


Ｍ『しなしなの焼きそばみたいな？』

『そう。
　だからね、あんまり当時の写真ってちゃんとした髪形ではないんだよね』

Ｍ『そうなんだね』

　会場がザワザワしている。

（ニノが出てこないのが　気になり出したかなぁ）

　潤と目が合う。

Ｍ『いや、でも　あれから15年経ってこうしてハワイでライブができるっていうのが嬉しいですよ」
　周りを見回している潤。

（話題変えよう）
『松潤はハワイの印象的なことってある？』

Ｍ『オレはね、あれ！
　　あのー、広いとこに一本道があって、まわりが砂とかのとこでならんでる記憶があるんだけど
　　オフィシャルの写真を探しても見つからなくて』

『パイナップル畑じゃなくて？』

Ｍ『うん
　　まわりが砂とか。そしたら、そこで撮った写真が翔くんがプライベートで撮ってた写真だってことが発覚して』


『アンオフィシャルがオフィシャルになった瞬間だよね！
　プライベートの写真、結構撮っておくべきなんだよ！』

Ｍ『ね♪今回もリハとか相当撮ったもんね』

『超ぉ撮ったよ！ヘリコプターの中とかいっぱい撮ったから、あとでイイのあったら　また焼いて渡すね』

Ｍ『お願いします』
　ペコっと漫画のように体を曲げる潤。