第52章 嵐 コンサート 中盤
櫻井視点
♪Yeah yeah yeah
ジャジャジャジャーン ジャァン!
中央ステージに五人並んでキメポーズ!
「ふうぅ」
次の為に一つ 大きく息を吐く。
『 It's brand new world 』
〝Believe〟イントロダンスをしながら周りを確認する。
(結構 暗くなったな…)
自分達の足元はライトで明るいから特段問題はない。
『 どこまで行っても 追い越せない 』
大野さんと並び歌いだす。
『 時が流れていっても 消えはしない 』
相葉くんと並び歌う。
回転して下がり メンバーが歌うのを後から見る。
『 さあ どこまで行ったら 辿り着くの? 』
潤と雅紀が歌う。
ニノが歩きながら前に進み 雅紀が後ろに下がる。
(ぅん?)
『 遠い日の記憶 』
潤とニノが歌う。
(ニノ…)
円を描いていたフォメーションから 横一列に並ぶ。
一列になって ニノの顔をみて、違和感から確信に変わる。
(バカ コンサート中に器から離れるなよ)
メンバーを見る
(だれも 気づいていない?)
N『 無限に広がってゆく 愛に触れたい 』
ニノのソロもそつなくこなす
(あたりまえか アレはニノであり 和也の器なんだ)
M『 希望溢れているよ 君と僕 』
潤の声で切れかけていた モードが現実に戻る。
O『 この胸に愛を 』
「この胸に愛を」
O『 それぞれの愛を 』
「それぞれの愛を」
A『 生まれてきた意味を 確かめて 』
ふぅぅ大きく息を吐いて
『 一体 何をしているんだろう
一体 何に生きているんだろう?
進む my life 』
自分が書いたrap詞を一気に叫ぶ。
すぅ はぅ と 肩で息をする。
観客「ぅぁぁぁぁ」
歓声が聞こえてきた。
正面から優しく噴射されたミストが火照った体を冷まし、四人と歩幅を揃え 息を整える。
キランっと ステージ下から小さな光が上がってきた。
(和也か?)
光はニノの背中に吸い込まれる。
(はー どこ行ってたんだよ これで落ち着いて歌える)
『 そう 僕らはずっと 待ってる 』