第52章 嵐　コンサート　中盤

Ｏ『　きっと大丈夫
　松本さんが歌っている大野さんを指さす。

Ａ『　回り道も　たまにはわるくない!
　メンバーが周りを見ている中央で歌い、ニコッと笑って　中央から外に滑るように足を進めて移動する。


Ｎ『　そんな事で　悩んで　ナイナイ!
　二宮さんが開いた中央に進み　人差指を　左右に振って笑いながら外に出る。

　その二宮さんの動きを見ているメンバー。

Ｍ『　力抜いて　休んでいいじゃない!
　松本さんがススっと中央に行き正面に向かって人差し指を付きだす。

　メンバーしゃがんで　溜めて、曲にあわせて立ち上がった。


櫻井さんは人指し指で遠くを指し　大野さんは遠くを見る手で　

『　もぉ一度　歌おう!


Ｓ『　Let's get back to the hook
　　　窓を　開ければ　明日の空も　晴れるはず
　　　きっとそれが糧になる

　　　いつも焦ってた　あの日の僕に　会えれば
　　　想い　伝え　叫ぶさ

　　“夢はでっかく こう描く”


推しに集まっていた光の粒がメンバーを包みそれぞれの多種多様な色合い模様の衣へと変わっていく



ﾓﾓ｛キギスの従者よ｝
　松本さんの狼神が近づいてきた。


｛モモ殿　お疲れ様です｝
体を向け一礼する。

　例え同じように嵐に仕えている者であっても　神と名のつく霊的存在　礼はしないと…


ﾓﾓ｛インティ神の使者が　貴殿にと、おいて行ったぞ｝
　モモ殿が顎を振ると小さな箱が俺の方に近づいてきた。


「箱？」

ﾓﾓ｛開けるがいい｝

　手を箱の方に向けると　勝手に開いた。

中身は　顔のある太陽の形をした金属。

（コインにしては　大きいな…）


ﾓﾓ｛伝えもある｝

（伝え？伝言か）
｛はい｝
頭を下げる。

ﾓﾓ｛『ware sorani ari nizi tini kagayakiwo』｝
　モモ殿の口からモモ殿の声ではない言語で聞こえてきた。　


｛お言葉　頂きました｝
深く頭を下げる。


モモ殿の気配が消え、頭を上げると、いつのまにかペンダントとして装備していた。


（なぜ　インティ神の祝福が俺に与えられたのだろう）