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虹と花とキミ達と 2 《気象系》

第51章 衣装チェンジ


櫻井視点

『 動き続けた長針と短針は
  振り返ってみると いやに短期間
  あかさたな 習った頃からイマ
  俺ら若過ぎた ただ若過ぎた』


〝PIKA★★NCHI DOUBLE〟のアウトロを聞きながら中央の台の中に下がって一時退場。

(はぁぁ はぁぁ)


スタッフ「こちらへ」

 台の下に降りて、スタッフが誘導されたのはメインステージのすぐ下のメンバーそれぞれの着替えと飲み物が置いてある個別スペース。


「暑い…タオル…」
汗だくの衣装を脱ぐ。


吉桜「冷タオルです」
 サイドから畳まれたタオルを指しだす吉桜。

「ありがとぉ」
タオルを顔に乗せる。

「はー 冷たい…気持ちいい…」
顔を拭き 体を拭く。


次の衣装は白地に青のボーダーのジャケット、黄色いシャツと白いパンツ。


両肩にタオルを駆けながら、パンツを着替える。

パンツを腰まであげると 吉桜が黄色のシャツを持って背後に立つ。

タオルを床に落とすと吉桜が広げたシャツに腕を通す。

「はぁっ ふう」
汗を手で払い一呼吸入れて、椅子に座る。

 スタイリストが乱れた髪を直し始まる。

スタッフ「良い顔してますね」
 密着のカメラマンが話しかけてきた。


「はぁはぁ そりゃ…ね 楽しいよ」
笑顔で答える。

冷えたタオルと扇風機の風で体の体温は落ちていく。


吉桜「水分とゼリーどちらにしますか?」
「ぜりーで」



スタッフ「あと三分です」

大きく息をし続け、気持ちを整える。



 ニノが衣装を着て 立ち上がった。
(え!もう?)

吉桜「ゼリーです」

「ん ありがとう」


マイクを持ってスタスタ歩いて行くニノ。


急いでゼリーを吸い込み、ジャケットに手を伸ばす。


メインステージ裏から 舞台袖に向かって遠回りをしていく。


 外気温はドンドン上がっている。
 熱いっとカメラマンが小さくこぼす。

「熱いね でも 雨じゃなくてよかったよ ね?」
吉桜に同意を求める。

吉桜「そ そうですね 日頃の行いが…」


M「いくよ」
 潤が話をさえ切るように声を掛け 階段を上がり始めた。
 ニノが「おう」と声を上げて続く。


 吉桜が親指を上げる。

(おお!)
一つ頭を動かし、階段を登っていく。
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