第47章 本番前の朝リハ
浜地視点
超ご機嫌な宮様が私の隣に鎮座している。
宮{演舞とはなかなか 勤しいモノなのじゃな?}
胡坐を組んだまま浮遊しはじめる。
≪宮様 宴の演舞にはそれ相応の準備が必要です≫
恭しく頭を下げる。
宮{待ち遠しいのぉ!}
今日の私は二宮さんの側に立たず 別の空間にいる。
昨晩の夜更けホテルの廊下で犬養君とこんなやり取りをした。
犬養「本来なら このような事言う立場ではありませんが その二宮さんの…その…」
いつも堂々とした犬養君がモジモジしている。
「ミヤサマの事ですか?」
犬養「ぁ…はぃ」
言葉を探しながら話し始める。
犬養「本日は 自由行動のご様子で、皆さん寛容な方ばかりなので、何も言わず触れずでしたが、僕的には…
今回の宴には 沢山の人智の及ばない力が渦巻いておりますので、何か不具合があった時、僕程度の力で制御できるか心配で…」
「わかりました。
宴の間 お傍に私が控えさせましょ」
犬養「ホントですか!あぁ よろしくお願いします!」
安堵した顔で深々と頭を下げる犬養くん。
「いいえ
松本さんの控えがあなたでよかった。これから本番です お互い滞りなく宴を成功させましょう」
犬養「はい」
ペコっと頭を下げる犬養君。
宮{ハマジ?何を考えておる?}
≪今宵のお召し物を考えておりました≫
宮{衣を替えよと? はぁ 煩はし事}