第46章 本番一日目の朝

相葉視点


部屋にニノが無言で入って来た。



「ねー　朝だから　カフェオレにする？」



Ｎ「ブラック　アイスで！」
　ぶっきらぼうな返事が帰って来た。


「ほーい　想定内でーす♪」


コーヒーメーカーで沸かしたコーヒーを氷の入ったグラスに注ぐ。


「耐熱って言ってたよね。　俺はホットでいいかなぁ」
目の前にあるカップに残りを入れる。


「わ！結構るな　ま　飲めるからいいか」
並々になったカップと　氷の入ったグラスをトレイに乗せる。

「お待たせ！」
ニノが待つテーブルに向かう。

　テーブルでは、ニノが私物のノートパソコンがセットしていた。


（パソコンするんだ…）

Ｎ「そこ置いて」
　テーブルの隅を指さすニノ。


「ここね？　置くよ？」
ニノに確認しながらグラスを置く。


　ニノは何も言わず　パソコンを覗いている。



（ぅー　真剣な目…　仕事の目だな）

音を立てないように　ニノの前座る。

（ゲームしてるんじゃないから　話しかけてもいいよね？）


「ねー　今日本番だよね？」



Ｎ「そうですよ」
　チラッと眼だけ動かして俺を見るニノ。


「たのしみだね」
パソコンを挟んで話を続ける。


Ｎ「楽しいのはイイですけど　トチらないでくださいよ」
　俺を見ていた目がまたパソコンに戻る。


「うん　ニノも頑張りすぎないでね」
（なにか食べる物ないかぁ…）


キッチンの冷蔵庫を確認行く。


（このままだったら　ニノの朝ご飯　コーヒーだけになりかねん）
冷蔵庫や棚を開けてまくる。


「何もないなぁ　ホテルだもんなぁ…」


Ｎ「ねー　お代わり　もう一杯追加！」
　テーブルの方からニノの声。

「ＯＫぇ　もう飲んだんだ　おかわりおかわり！」


　ん？　追加？

　ニノの分と　もう一杯？ってことかな？

「まっ　飲まなきゃ　俺が飲むさ！」



ふんふン　ふんふぅ


Ｎ「おはようございます」
　静かに部屋にニノ声が響く。


「誰か来た？　あ！　だから　もう一杯！　お客さんの用はどこだ！」

色々な扉を開けてカップとソーサーを探す。