第45章 リハ終わりの休息
松本視点
N「ねー ホントに何もない?」
直ぐ横からニノの声がする。
顔を上げると真横にニノが座っていた。
(わっ 目がマジだ…)
「大丈夫っ かな」
へへっと笑って、翔くんがくれた皿の食べ物に目を向ける。
S「かなってなんだよ」
山盛り料理を皿に乗せた翔くんが俺の隣に座る。
(なんで ここに座るんだよ
リーダーがコッチ向いているじゃねーかよ…
相葉くんがいたら 何かしてくれるのに…
ここは…)
「逆に 気になる所ない?」
そう言って、俺への質問を止める。
S「気になる所? 俺的には…そうだなぁ…」
ピザをぱくつきながら考え始める翔くん。
N「潤くん的に、ココに居るメンバーで対応できない事は、今の所ない って事ですね」
俺の方を向いて、机をトントン鳴らしながら言うニノ。
(また 含みたっぷりな言い方を…)
「まーね
でもさ 歌って動いてみて の 感想は聞きたいよ」
ニノの顔をしっかりみて 仕事モードで話をする。
(お前は少し 単独行動が多いからなぁ…
こうでも言わないと、また…
まぁ 俺も 人の事は言えないけど…)
N「潤くんがそういうなら それでいいですよ」
少し目を伏せるニノ。
(あぁ また動くなぁ…はー 布陣見直しとこう…)
S「しいて言うなら Step and Goの頭がタイミングが俺的にはズレてる感じ」
「歌い出し?」
S「うん」
翔くんが口に物が入った状態で頷く。
N「俺 ホテル帰るね」
椅子から立ち上がるニノ。
(真っ直ぐ)
「部屋に帰るの?」
N「うん」
眠そうな声の返事が返って来た。
(まっすぐ帰るの 確定だな)
S「先帰って休んで 俺もこれ食べたら 帰るから」
翔さんは一緒に帰りたそうだけど 目の前の食事を置いて行くのは心情的に無理そうな顔で言っている。
N「ゆっくり食べて じゃ お先!」
クスッと笑ったニノは片手をあげて 浜地さんと一緒に出て行った。
(何も言わず ただその背中を見ているリーダーの方が 俺は気になる)