第44章 通しリハ
二宮視点
A「だから ニノはコンサートの事。
潤ちゃんとしっかり詰めといて!みんなで、楽しくケガなく楽しむために!」
ニカッと飛び切りの笑顔のマー君。
「楽しいが二回出てきたよぉ…」
少しその笑顔がまぶしくて、皮肉を言って歩幅を広げる。
A「いいの!」
マー君の気配が近づいて来る。
(突進っ)
くっと体を締める。
「相葉くーん」
この空気をアイツの声が切り裂いた。
声の主は本郷。
バカみたいに手を大きく振っている。
A「はーい 今行く!! じゃ 行ってきます」
本郷に返事をした顔で、俺に声をかけて走りだす相葉さん。
「はい いってらっしゃい…」
(仕事だもん…そう 仕事…)
O「にの」
後ろから大野さんの声が聞こえる。
ゆっくり振り向く
O「俺たちと飯ぃ行こう」
ふふっと笑う大野さん。
(飯…)
その後ろでスタッフに声をかけている翔さん。
「軽めなら…」
O「うん 一緒に行こう🎵」
ニコッと笑って俺の肩に手を置き押してきた大野さん。
「ちょっと この角度歩きにくい」
O「でも 歩けるでしょ?」
「普通に歩くから」
ぐいっと大野さんを押し返して体の向きを直す。
「それより 翔ちゃん置いて行っていいの?」
スタッフを何か話している翔さんを見ながら言う。
O「晩飯頼んでくれるって🎵」
俺にくっ付いて歩く大野さん。
「ずいぶんと機嫌良いですね…」
O「こういう時には、誰かと一緒に居た方が良いんだよ」
なぜか俺の額を撫ぜる大野さん。
「何するんですか もう!」
大野さんを振り払って歩き出す。
O「まってよぉ」
そう言いながら近づいてこない大野さん。
(はぁぁ なんだろぉ… さっきの気持ちが消えていく…)
浜地「お疲れ様です あら…」
「ん なに?」
浜地「いえ とても良い顔をしていますので」
「そりゃ 嵐のコンサートですから!!」
階段を駆け上がっていく。