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虹と花とキミ達と 2 《気象系》

第44章 通しリハ


Sマイク『 あかさたな 習った頃から 』

序盤の翔くんのソロを中央のステージで聞きながら、ゆっくり降りながら空を見上げた。


(通しリハなのに もう あんなに 集まってるのかぁ…)

名のあるモノ達が空から俺たちを見下ろしている。




 ≪ 風よ 雲を流せ ≫
 背後からニノの“声”で雲がゆっくり動き出す。


名のあるモノ達が己の裾や扇で 自らの姿を整える。


(ぁ… 力使っちゃぁ 目付けられるのに…)


ゆっくり底まで降りる。



スタッフ「こちらです」
 スタッフが誘導する。


 ニノは無言でステージ下の着替えスペースに向かって歩いて行く。
 相葉ちゃんも何か言いたそうについて行く。


(ここは静観かなぁ…)

 密着のカメラが俺たちを映している。



「はぁっ…」
(カメラ映ってるしなぁ)



 一緒に降りたはずの翔くんが少し遅れて、カメラマンと言葉を交わしている。


(俺がもっと しっかりしてたら…)

 ステージの真下の着替えブースで次の衣装が準備されていた。

橋本「着替えますか?水分ですか…」


「着替える」


次は“Love so sweet”だから…白いパンツを穿く。


橋本「我が君 すでに調整が入っております」

 背後に立つ橋本。


(そうだよね 任せよう…)


「そう… よろしく」




スタッフ「スタンバイお願いします」


 スタッフの声掛けに反応した翔くんが、ステージ横に向かう。



「翔くんも…調整 動いてる?」
他のスタッフに聞こえないように話しかける。

S「うん さっき報告が来た」
 歩きながら返事を返してくれた翔くん。


(そうか 俺だけ何もできないのかぁ…)
「ちょっと 心配…」


S「ニノが?」
 立ち止った翔くんが俺の顔を覗き込む。


翔くんの目は少しううん かなり心配そうな目。

「みんな…」
小さく顔を振って呟く。



S「大丈夫だよ 俺たちには“花”があるから!」
 俺の肩に翔くんの温かい手を乗る。


(花…そうだね… 嵐の花 翔くんと同じ花…)
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