第36章 誰の為に作ってるの？

相葉視点

頬を膨らました吉桜くんの監視下のもと着替えを済ませた。


浜地「吉桜くん運びましょう」
吉桜「はい」

　怒ってますオーラが無くなった浜ちゃんとニコニコ笑顔の吉桜くんがキッチンコンテナから出て行く。


（よかった　オーラ消えてる…）


日翅「ぼ…　なに　やらかしたんですか？」
　ティーカップを目の前に置く日翅。


「やらかして…は　ないと思うけど…」
目の前のティーカップに手を伸ばす。

　疑いの目の日翅がニノの方を見る。


Ｎ「うー俺も…」
　日翅から目を逸らすニノ。



日翅「そうですか？ココに入った時の浜地さんから、怒ってますオーラガンガンでしたよ？」

「感じた？」
浜ちゃんの蜂蜜入りミルクティーを飲みながら日翅ちゃんを見上げる。

　立っている日翅ちゃんが困った顔して「感じましたよ！浜地さんは怒らしたらヤバいです」自分で自分を抱きしめる。


Ｎ「ふふ」
　ニノがカップに口を付けながら、小さく笑う。



浜ちゃんの蜂蜜入りミルクティーで体があったまったから、ココに来た本来の目的を思い出した。


「さて、後の分も作らないと…」
いつの間にか横にずらされているビニールに手を伸ばす。


Ｎ「そうだね」
　ニノがカップをソーサーに乗せる。


「うん　あと三枚作らなきゃ　急ぐぞ！！」
ビニールを数えて、広げる。


Ｎ「三枚？あ！　これもよろしく！」
　ティーカップを片付け始めた日翅ちゃんに自分のカップを渡している。



Ｎ「二枚でしょ？俺と大野さん分」
　できたばっかりの一枚を指さして、自分の胸と外を指さすニノ。


「もう一枚は日翅ちゃんの分。てか　一枚目は俺って決定なんだね」


Ｎ「試作品はまず　発案者が着るんでしょ？で、なんで本郷君の分も？」
　カップを洗っている日翅ちゃんの背中を見ているニノ。


「あいつも結構風邪ひくんだよ！」

Ｎ「そうなの？」


「うん　だから、こうゆうのは着せとかないとね♬」
サクサク　っとビニールにハサミを入れていく。


（ん？静かになったぞ…）

顔を上げると、黙々と俺が切ったビニールの切り口にテープを張っていくニノ。


（じゃっかん　唇が尖っているような…）