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虹と花とキミ達と 2 《気象系》

第30章 本格的な雨で一時中断


二宮視点

本格的に雨になった。

(せっかくマイクに防水スプレーかけても…)

機材が防水でなきゃ、不具合がでる。


ズキン…と鈍い痛みを感じた。

(ん…どこだ…本番前にヤラカしたくないぞ…)




スタッフ「すみません!
  メンバーの皆さん 一度 捌けてください」
 スタッフの声が雨の中響く。


(みんなに気づかれる前に、回復させとかないと…)


誰よりも早く、ステージから降りる。


浜地「いかがしました?」
 ステージ袖から横に立つ浜地。

「冷えたのかな…痛みがある」
腰の辺りをさする。

浜地「すぐに薬湯を用意します」
 浜地スッと頭を下げ離れていく。


(苦くないのがいいなぁ…)

控え室も兼ねている嵐コンテナにゆっくり向かう。


(濡れた服は重いし、寒いなぁ)

後ろからマーくんが来ているのは知っている。

いつもなら、やかましいくらいの声で話しかけてくるのに今は来ない。

(なんなの…)
チラッと後ろを確認する。


 怪訝そうなマーくんと情けない顔の本郷くんが話している。


(いやなら ちゃんと言いなさいよ… まったく…)



A「あ!」

(ん?なに?)


 振り向いてちゃんと二人を見ると、マーくんが本郷くんの胸をポンポンと叩いている。


本郷「分かりました」
 一礼して離れていく本郷くん。



「どうかしましたか?」



A「ん いまね 良い事思いついたの!」
 振り向くマー君が笑顔だった。


(笑顔…「変な事?」じゃないですよね)



A「いい事!内容聞く前から、そんな顔しないでよ!侵害だな!!」
 プッっと頬を膨らますマー君。


(子供か!)
「で、なに思い付いたのよ?」


A「ビニールで即席カッパ作ろうと思ってさ!
  ニノも着るでしょ?」
 膨れた顔が緩んで、ニコニコ顔になるマー君。



(即席カッパねぇ…あなたが作るなら…)
「着る。
 リーダーも着なよ」
横を通り抜けようとする大野さんを捕まえた。


 捕まえた大野さんは「ドットコム製?」と言いながら俺とマー君を交互に見ている。


A「そうです!」
 なぜか胸を張るマー君。
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