第21章 じゃ ヘリまで…
カメラマン「いえ ご自分で撮影するんですねぇって思って」
肩を窄めるカメラマン。
「はは
別に俺の趣味的な行動が 次のコンサートの傾向と対策のイチ資料になるかもってものなんだから…」
音響スタッフも追いついた。
音響スタッフ「松本さんココに残るそうですよ」
息をひそめていたカメラマンに話しかけてきた。
カメラマン「了解」
(潤がモニター 和也が現場かぁ…じゃ 俺は資料を…)
メンバーの横を歩くスタッフや
コンサートの機材を設置しているスタッフ達
「ねー 写真撮ってもいい?」
音響スタッフ「え? 我々をですか?」
驚くスタッフ。
「ふふ いっつも 撮る側だから、仕事している自分見る事少ないでしょ? 記念に どう?」
パシャ
「はい こんな感じ?」
今の二人を治めた静止画を見せる。
音響スタッフ「なんか照れますね」
照れ笑いのスタッフ。
「じゃ バンバン撮って、データ回すね」
音響スタッフ「ありがとうございます 本当に櫻井さんが写真担当なんですね」
「うーん 担当っていうか…
出来る人が 出来る物をって感じで 嵐を作っていたから」
音響スタッフ「嵐を作る?」
「ふふ 今じゃ嘘みたいだけど メンバーが何ができて、何ができないか 分かんないままデビューしたんだよ
だから 手探りで 仕事をこなしてさぁ」
音響スタッフ「こなすって…」
少し困った顔をするスタッフ。
「だって まだ二十歳やそこらのガキちょにさ 自分たちで俺たちを見せろって 言われて
したい事を言うと却下されるし
仕事を選ぶと 偉そうだって言われるし
チヤホヤされたり酷評されたりだよ
あーもぉ 思い出しただけで イライラするよ」
カメラマン「色々あったんですね」
カメラマンが俺を見ている。
「ごめんね 放映できないこと事 言っちゃって
このコンサートの為に いろいろ思い出してたらさ」
カメラマン「いえいえ 貴重なお話をありがとうございます」
「貴重かねぇ…」
音響スタッフ「では このアニバーサリーイベントは櫻井さんに取っても 嵐にとっても やりがいのあるコンサートになるんですね」
「うん!!
そう だから 今すごく充実しているよ」