第21章 じゃ ヘリまで…
二宮視点
O「たくさんやると分かんない」
へらーっとした顔で歩く大野さん。
「『たくさんやると 分かんない』って どういうことだよ
(あんた 仮にもリーダーなんだよ!)
今 Jが言ったことを!」
M「ニノぉ!」
潤くんの声が俺を呼ぶ。
「はい!」
声が聞こえた方を急いで向く。
潤くんが手を上げながら、歩いて来る。
(なんだろう!急ぎ??)
O「呼び出しだよ」
大野さんが呟く。
M「タイミングのほう 大丈夫?」
潤くんが要件だけを言う。
(タイミング?)
{ジュンの意図する事柄は推測できる}
(俺も大体わかる…)
O「へへ」
大野さんが笑っている。
(何が へへ だよ まったく…あー もう 面倒なんで…)
「貴方は 先行っててください」
映像に拾われないように小声で言う。
潤くんの方に近づく。
潤くんと俺の間にハンディカメラを持ったスタッフがいる。
(俺のアップ撮ろうとしてる…下手な顔はできないなぁ…)
M「タイミング 大丈夫そう? 俺 見てていい?」
中央ステージを指さす潤くん。
(雨降りそうだしなぁ…)
「いいよ いいよ」
M「おぅ」
片手をあげ背中を向ける潤くん。
(翔さんと相葉さんが話しを聞いていたはずだから…)
体をメインステージの方に向ける。
大野さんが鋭い目で相葉さんと違う方に歩いて行く。
(ちょっと ドコ行く気!)
俺と大野さんにくっ付いていたカメラレンズが俺を捉える。
(あの顔は映しちゃダメだ!!)
「怒られた」
大野さんの方にレンズが向かないように、天邪鬼な言葉を口にする。
O「嘘言うなよ!」
ククッと笑って答える大野さん。
「バレます?」(ふふっ 元にも戻った…)
O「たりまえだ!あんな顔の時の松潤がお前を怒るか?」
顎をクイッと動かす大野さん。
「あー(眼で)見てたんですか?」
ブースの前で作業している潤くんの背中を見る。
A「おーい!早く行こう!」
能天気な人の声が聞こえる。
O「見なくても わかるよ ほら 相葉ちゃんが手を振ってるよ 急ごう」
大きく手を振るマー君を指さす大野さん。
「そうですね」
(仕事しましょう!!)