第105章 流れの共有
櫻井視点
パンパンっと手を打つ音が聞こえた。
手を叩いたのは和也だった。
和也は「はいはい 挨拶するんでしょ?」と智くんの背中に手を持って行く。
O「うん」
手帳を持って頷く智くん。
(智くんのやる気が 固まったんだね
じゃ「ちゃんと挨拶して、一度帰ろう?」 先に伝えとこう)
M「帰る?」
一番に反応したのが潤。
「うん
(もっと 場を楽しみたいだろうけど)
この宴のトキの流れに居続けると、肉体とのね」
(つながりが気迫になり、下手すると、連れていかれる…
なんて言えない)
M「肉体とのつながり?」
伏せた言葉を口にする潤。
「そう…」
(しまった…ここでは、素直に言葉にするよなぁ)
「つながり…」
(どうやって 雅紀の魂の安定をさせぇよぉ…)
A「肉体はちゃんと寝てるかよ?」
ひょこっと和也の背中から顔を出す雅紀。
N「黙ってなさい」
体を反転させ雅紀の額をペシっと叩く和也。
A「イタ!」
叩かれた額を押さえる雅紀と目が合う。
「ふふ」(ストッパーがいるから 今は大丈夫だな)
M「じゃあ リーダーが挨拶したら、一度退室するって宣言する?」
潤が いつも通りに道筋を立てる。
「ああ キランのキメが 決まったら 俺から宣言するよ」
人差し指を立てる。
頷く潤。
M「じゃ、リーダー いける?」
智くんに声をかけて話が進んでいく。
O「おおよ」
手帳を持った手を上げて、返事をする智くん。
(顔が仕事モードになったね)
M「じゃ、やろう!」
スタスタ ステージに向かう潤。
N「はい! 早速 立ち位置へ」
智くんの背中に手を伸ばす和也。
{誰ぞ あれ}(誰か きてくれ)
自分の精霊を呼ぶ。
{はい ココに}
複数の精霊たちが俺の周りに集まる。
{聞いていた通りだ 話を通しておけ!}
指示を出す。
{かしこまりました}
話を進めに移動する者
衣{櫻井様 お召し物に失礼します}
衣の精霊が側に来る。
{ああ 良きにしてくれ}
(羽の御力に少し当てられたからな…自己修復で何とかなったと思うけど…細かいとこは無理か…)
俺のタキシードを解れを丁寧に直しが入る。