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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第101章 確認する!


櫻井視点

O「ね! 翔くん!」
 智くんが力強く俺を呼ぶ。

「はい!」
反射的に大きな声で返事をした。

智くんが笑顔だ。

少し、ホッとした。

さっきの雅紀を結構な勢いで捕まえようとしてた。

(あんまり、見ない顔だった…)


智くんの顔が〝ムーー〟となっていく。


(あ!う……やっぱり、何か感情を内に秘めてる…

「ねー智くん?」

 慎重に聞かなきゃ…)

「俺…ら‥何か気分を害することした?」


智くんの顔を覗く。


O「ううん 翔くんは何にも悪くないよ」
 優しくニコッと笑う智くん。

「そう? ならいいけど」
(また、このパターンか…
 やっぱり ちゃんと 言ってほしいなぁ)

少し、下を向く。

O「……何が…笑えたの…」
 智くんのボソッとした小声が聞こえた。

顔を上げて、智くんの顔を確認すると、少し目を動かしたあと、下を向いた智くん。

(笑った? ああ、そうか、智くんは勘違いをしたんだ)
「ごめんね(ちゃんと説明するね)
 さっき雅紀も言ってたように、貴方のものまねしたのよ」

O「うん?」
 頭に❓をつける智くん。

(あれ?雅紀の言葉は届いてなかったのかな?)

「でね?
 すごく似てたから、笑っちゃったのよ タイミング悪かったね(誤解させて)ごめんね」

O「ううん こっちこそごめんね」
 頭を小さく何回も振る智くん。

「ううん、俺こそ、誤解を生むような行動して、ごめんなさい。今度からは、ちゃんと見てるから…」


O「ああ、そんな顔しないで!」

「どんな顔してる?」

智くんの方を向くと「挨拶考えて!」手帳をグッと押し付けてきた。

「え?挨拶するの 智くんだよ?俺が考えても…」


O「なんか イヤなの 考えて!」
 智くんがクッと顎を上げた。


アヒル口のような形になった智くんが見つめて来る。


(その顔させると、拒否できないじゃないかよ)


M「ダメだよ リーダー用に色々配置したから、他の人に振っちゃ…」
 潤が智くんに声をかける。

O「別に、変わってほしいんじゃない!文章がヤナだけだ!」
 智くんが潤に向かって、膨れ顔で意見を言う。
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