第93章 くふふ 知りたい?
大野視点
A「教えて!」
相葉ちゃんが勢いよく返事をした。
(うん。俺も聞きたいな!)
A「教えて!」
俺を抱きしめたまま動き出す相葉ちゃん。
(えぇ? 俺もこのまま連れて行く気なの?)
相葉ちゃんを見上げる。
(全然平気なんだ…軽いのかな…)
M「いいよ」
機嫌のいい松潤が右手の指三本を広げて、3Dポログラムを起動させる。
3Dポログラムの空間が現れて相葉ちゃんの目が輝く。
「好きだね…松潤のホログラム見るの」
少し見上げて声を掛ける。
A「うん好き!」
キラキラした目で俺を見る相葉ちゃん。
(眩しい…)
A「だって綺麗だもん。間近で見れるの特権!」
(声だけで、どんだけ輝いているか想像できるよ…)
「コンサートの時パソコンでも3D映像 見せてくれるじゃん?」
A「あーあれも綺麗だけど、俺的にはこっちの指三本の方が好きだよ?」
松潤の真似して指を三本伸ばす相葉ちゃん。
(相葉ちゃんのスキルにはホログラムはなかったかぁ)
M「お二人さん?そろそろいいですか?」
指三本を横に揺らしながら言う松潤。
A「うん! やっちゃって!」
松潤の方を向く相葉ちゃん。
松潤の手の上に広がるキラキラした空間に、俺と相葉ちゃんみたいな小人が現れた。
(松潤の小人は、俺の小鬼達とは全然違う
どっちかと言うと“ぬいぐるみ”みたいにふわふわしている)
M「相葉くんがリーダーに抱きつくと、翔くんが腰の辺りを」
キラキラ空間に翔くんらしき小人が走ってきて、相葉ちゃん小人のお尻を蹴る。
「わー 綺麗なキック」(翔くんはそんなことしないと思うけど…)
M「んで、ニノが静かに近づいて」
キラキラ空間の相葉ちゃん小人の足を蹴るニノ小人。
(あぁ アレはしそうだ…)
A「きゃぁ その蹴り痛いよ!」
映像をみた相葉ちゃんが慌てて しゃがんで足をさする。
(本当に痛いの?)
くるりと向きを変えて相葉ちゃんを見る。
相葉ちゃんは、目をパチパチさせながら松潤の方を見ていた。
M「あれ?相葉くん意味わかんなかった?」
松潤が口角を上げながら首を傾げた。
(ごめん おれも わかんないよ?)