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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第91章 準備活動


櫻井視点

智くんを見つめているニノの視線が気になる。


M「公平に決まったんだから、頑張ってね」
 肩をポンポン叩く潤の笑顔。


(智くんが少し憂鬱そう…さっきから額ばっか触ってる…)



額をグイグイ触る智くんの周りに小さい霊体が集まり始また。


(うーん あんまり霊体に寄り掛かられると よくないね)


「よし、やる人決定したから 俺、準備してくる」
メンバーに背中を向けて動きだす。


N「あ!私も行きます」
 カズが俺の動きに同調してきた。

「あ」
カズの顔をみるとカズの目に何か考えがある気がした。


「うん(いいよ 行こう)じゃ、智くん。準備しててね🎵」
上半身を回転させて、智くんに声を掛けた。


 ほんの少しだけ、しっかり目があった。


(なぜ、そんな悲しげにみるの…)


O「あ、うん…」
 ぎこちない返事が聞こえてくる。


(そうだよね…俺…ちゃんと シマス)



「ニノぉ行くよ!」
ポカンと口を開けている和也を手招きする。


N「はい」
 小走りで俺の所に走ってきた和也。


(お前も 何か言いたげだね…)

「ほら セッチングしたいんでしょ?」
歩きながらなるべく普通の顔で話す。

N「そのつもりです」
 和也も普通トーンで返事をした。


(また 気を使わせたなぁ…)


A「大ちゃぁん」
 背中の方で相葉ちゃんのハイトーンボイスが聞こえる。


(俺も あんな 素直な行動できたら…)


N「誰も いませんよ…」
 和也の小さい声が聞こえた。


「へ?」
側を歩く和也を見る。


 和也が少し困った顔をする。

N「だから ここに貴方とおじさんを咎める“人”はいません」


「咎めるって…」


N「せっかくのアニバーサリーですよ?
  今までのご褒美です。器に響かない程度の“事”なら いいんじゃないですか? むしろ良いんですよ ココではね!」
 ニヤッと笑う和也。


(いいの…かなぁ…)


N「私や潤くんの事を心配しているなら、もう 大丈夫ですよ?
  我々もいつまでも子供じゃありませんし、何より これが我々なのですから…」
 数メートルの移動で、和也の色んな感情が俺に流れて来る。




(お前が 笑えるなら… 今からもやっていけそうだ)

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