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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第78章 魂の宴 挨拶文を作ろう


櫻井視点

 潤はいつの間に智くんから離れて クルッと体を回転させながら距離を取った。


(イケメンか… 確かに 潤はイケてるメンズになった

 最初の頃は細くて、なよなよして、周りの人を巻き込んで馬鹿する 可愛いボーイだったなぁ


 あーーー

 たくさん 謝ったなぁ


 色々調べるの大変だった…


 自分の学校もあったのに… 何回 堀越 行ったかなぁ


 あんときの俺ぇ 頑張ったぁ)

走馬燈に用に溢れてくる たくさんの思い出を噛みしめる。



O「どうした?」
 智くんの『心配声』が聞こえた。


(おっと 思い出に浸っている場合じゃない!)


N「なんでも ありませんよ」
 和也がプイッと顔を背けているのが見えた。


(天邪鬼 発動ですか?)


 和也の顔を覗き込む智くん。



『見ないでください』の顔で智くんを拒否る。

(そんな顔したら逆効果だぞ。『構ってちゃん』が溢れてる)


A「はい!〝愛の結晶〟ってどう♪」
 大きく手を上げて、注目を集めようとする雅紀。


(話題替えの行動はgood♪でも言葉は…ないなー)
手帳に一応記入した。


 直ぐに反応しない和也に、不安げな顔で近づく雅紀。

N「…子供ですか?」
 怪訝そうな顔で反応する和也。


A「ダメ?いいと思ったけど…」
 和也の反応にシュンとする雅紀。


(おいおい 俺たちの反応も見てよぉ)


M「愛より〝奇跡の結晶〟の方が良くない?」
 チラッと俺を見て助け舟を出す潤。

「確かに『奇跡』の方が いろんな 意味を持てるよね」
その助け舟に風を送る。


 和也が何も言わず、智くんの後ろに隠れる。


(俺らが反応したから 拗ねた?)


 智くんが『どうしよう』って目で訴えてきた。


(訴えられても… 対応策を考えましょう…)

開いている手帳のページをペン先でトントンとタップする。


(どうしようかなぇ)



「和也」
静かな声で名前を呼んて近づく。


N「…はい」
 下を向いたままの和也。

 雅紀と潤もなぜか肩を窄め身構えている。


(なぜ お前らも肩を窄める?)


 襟元に手を持って苦しそうな顔の智くん。


(ん  あぁ ニノに裾引っ張られてるのね?)


智くんと目が合う。

(今 解放してあげる)

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