• テキストサイズ

虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第75章 魂の宴 話して 聞きたい


大野視点

「〝今の僕らが ここいるのは、たくさんの人たちのおかげです〟」
翔くん好みの言葉を選んで言った。

S「はいはい」
 手帳に書き込む翔くん。

(翔くんが書き留めてくれるから、いい感じかな?)


M「ねぇ翔さん」
 松潤が翔くんの方に近づいた。


 ん?みないな顔で松潤を見る翔くん。


M「精霊様に挨拶するんだよね?『人たち』ってどうなの?」
 松潤の口から疑問がこぼれる。


 疑問を聞いた翔くんの顔色を変えていく。


「え?だめかな?」
翔くんの変化に自分の言葉に自信が持てなくて、翔くんに近づく。


 翔くんが俺と松潤を何度も見て、口をパクパクしている。

(俺の言った言葉… ダメなんだぁ…)

S「だ、ダメじゃないと思うよ」
 翔くんが俺の目を見て言う。

(本当? 俺を持ち上げても、ダメだよ…)
大きな黒目を見つめ返すと、翔くんの視点が変わった。

S「ほら、潤も!」
 大振りで松潤の顔をあげさせる翔くん。

(やっぱり…おいらより潤の方がいいのかな…昔っから大事にしてるもんなぁ)


S「『嵐』は“人”のアイドルだから、人でいいと思うよ」
 翔くんは松潤にも目を見ながら話をしている。

 見つめ返している松潤。


翔くんと松潤を見ていると、今度は俺の目を見て頷いてくれた。

(その言葉は、おいらにも言ってるのか…さすが翔ちゃんだね)

N「そう!そうだね!
  嵐は人のアイドル♪ 俺らは“人の子”なんだ」
 ニノが松潤の肩をポンポンと叩いて笑った。



M「そっか!わかった!」
 案外簡単に納得した松潤。


(素朴な疑問ってヤツだったのか?)


A「そうだね… 俺ら『嵐』は人の……」
 話に入ってきた相葉ちゃんの言葉が詰まる。



(相葉ちゃん…まだ、引きずってるのか?もう、考えすぎ…)


「おいらも人の子!ね♪相葉ちゃん♪」
ちょっと強引に雅紀の肩を抱き寄せる。


皆に聞こえないように「雅紀…信じよう」と言う。


A「う、うん!!」
 驚いた声を出す雅紀。


「なら、堂々としろよ。な♪」
カッコよく言ったつもりだけど、慣れないから、照れ隠しの“な”も着ける。


A「そうだね♪大ちゃん♪」
 明るい相葉ちゃんの笑顔に戻った。

/ 693ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp