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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第73章 魂の宴 食べて飲んで 話して


松本視点

 ニノがサラダを食べはじめて よかった みたいな顔で下を向くリーダー。

 リーダー越しに見える、翔くんはキョロキョロ周りを確認してる。

(たぶん…翔くんが心配することは、無いと思うよ)


 口をへの字にする翔くん。


(ん? 何か気に入らない事見つけた?俺的には、その掴まれた腕が心配だなぁ…)


 翔くん手を小刻みに動かし始めた。

(ああ、智さんが離してくれないから 困ってるのかぁ)

 掴んでいるリーダーが結構難しい顔して気づいていない。

(仕方がない 俺が声かけようか)
「リーダー そろそろ 翔くんの腕…離してあげてぇ」


 腕?みたいな顔をして自分の腕をみるリーダー。


S「ごめんね そろそろ…痛くなる…」
 困った顔の翔くんが言う。

O「ご、ごめん!大丈夫?」
 あわてて、がっしり掴んでいた腕を離すリーダー。

S「だ、大丈夫だよ ほら!」
O「でも!でも…」
S「ホントだよ!!」



(はいはい あとはお二人さんでどーぞ ゆっくりぃ)


サラダを一緒に食べているもう一組に「これも 美味しいよ」と適当なこと言って近付く。


A「それなに?」
 持っていたゼリーに興味をもつ相葉くん。


「あっちにあった果物のぜりーだよ、他にも種類あるよ」
三つ先のテーブルを指差す。

A「俺も取ってこよう! あ!コレ、カズの分ね」
 から揚げと肉団子が乗った皿をニノに渡して、ゼリーを取りに行く相葉くん。

(まだもってたの?)

渡された皿を持ったまま、相葉くんを見ているニノ。

(なに?そんなに寂しそうな目をして…聞いてみるか…)
「で?どうしたのさ?」
体を寄せて、小声で聞く。

 パッと俺を見るニノ。その目が潤んでいる。

「もしかして」(和くんだけなの?)

ニノの顔 ほとんど目をジーッと見つめても、小生意気な口答えが返ってこない。

「ふーん(やっぱり)
 宮様がいないから、自分の感情を隠せなかったんだね」

(そうだ!こういう時に 言っておこう)

「俺さ、別に隠さなくてもいいと思うんだ。

 相葉くんの行動は、ほとんど『素』だと思うし、和くんもさ、そんなに計算しなくても いいと思うよ?」


言うだけ言って 和くんが嫌がらない距離に自分を移動させた。
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