第73章 魂の宴　食べて飲んで　話して

松本視点

Ｓ「気分　よくなった？」
　ニノを優しく抱きしめている翔くん。

Ｎ「うん♪　ね～あの水『浄化の水』？」
　翔くんの胸の中に顔を隠したニノ。


Ｓ「いやーそこら辺の精霊に『水』って頼んだから…『水』じゃなかな？」
　少しだけ胸からニノを離して優しく言う翔くん。

Ｎ「そうなんだ…冷たくておいしかったよ」
　赤い顔で、翔くんを見つめるニノ。


Ｓ「そうぉ　よかった
　　急にさ‘声’で、お酒要求するから焦ったよ
　　気をつけてね　一応訂正入れといたから、ほどほどに！」
　翔くんが自分のおでこを、ニノのデコをコツンっと当て『メっ』と口が動く。



（あああああああああああああああああ、なにやってるの！

　智さんいるんだよ！　ニノも嬉しそうな顔しない！！！

　最近俺に、してくれないのに！）


！！！！！！
慌てて、口を押さえる。


（やば！俺…今ぁ声出てなかった…）
回りを見回す。

『へへ』照れた顔のニノ。コッチ見てない、聞いていないはず
　相葉くんは両手を頬に当て、声なき声で叫んでいる。

（よし！この二人に見られてないなら、俺は安全だ。問題は…）


Ｏ「はーい」
　リーダーが大きな声を上げて翔くんとニノの間に腕を入れる。

　翔くんは　え？　と言った顔でスルッとニノから離れた。

　離れた翔くんをリーダーが引きよせる。

（ここでは、そうなるよね…）

　リーダーの肩をちょんちょんと叩いて　なに？　と訴えている翔くん。
　翔くんの合図に対応しないリーダー。

　ニノが固まっているから　あぁ　とばかりな顔で頭に手を置く翔くん。

（でた、頭の中で状況整理）

　ごめん　とニノに謝るように手を立てる翔くん。

（的はずれな事も、多いのがたまにキズなんだよね）

Ｏ「すきっ腹に酒を流し込むから、体がびっくりするんだよ」
　どや顔でニノに側にあったサラダを持たせる。


（なにそれ、適当でしょ？）
リーダーの意味ないどや顔がおかしくて、お腹を押さえていると、

　笑うな　とばかりに、翔くんが睨んた。

（ヒィ　ごめんなさい…）
肩を窄ませペコっと頭を下げた。


Ｏ「これ！さっき翔くんが美味しいって言ってた、サラダ！食べてみ！！」
　ニノにサラダを食べるようにガンガン進めるリーダー。

　うんうん　と背中側で頷く翔くん。