第72章 魂の宴　精霊の演武

二宮視点

｛嵐殿に演舞をお見せしましょう｝

　虹の乙女が右手を上げる

　たくさんの楽器の形の音霊が、音楽を奏でだす。

響きが体の中に溶けていくような、感覚を与える。


（何て…心地いい調べなんだ…俺にも　この調べが紡げるだろうか…）


その　響きに合わせて、きらびやかな宝飾を纏っていた動物霊が軽やかなステップを踏み演舞が始まった。


「綺麗だね…」


Ａ「ああ　スゲー綺麗」
　俺の言葉に被るように言うマー君。

そっと見上げると、キラキラした瞳と目じりに光る物を確認する。


（感動やさん…触れないであげますよ　だって、この私も　だからね…）




Ｏ「ニノ。相葉ちゃんこっち来てよ！」
　大野さんの明るい声が聞こえた。


声の方を向くと「これ美味しいよ♡」と笑顔で手を振っていた。


（ふ…超ご機嫌じゃ、ないですか！）


Ａ「なに？美味しい物？」
　小走りで大野さんの方に走って行くマー君。

Ｏ「うん。コレ！」
　芋を指さす超ご機嫌な大野さん。

　その横にデレデレの翔さんが立っている。


（なぁにぃ？そのデレデレな顔は？

　あぁ　感情解放ですね　　）



Ａ「うま！」
　指先をペロッてなめているマー君


（箸あるでしょ？なんでもありでも…「手づかみ？」は、ないでしょぉ）



Ｓ「シワぁ可愛い顔が台無しぃ！！」
　俺の額をツンツン触ってくる翔さん。


（ちょっと…自分が余裕があるからって、俺をイジルな！！）


Ｏ「はは。」
　大きな口を笑う大野さん。

　翔さんもニヤニヤしている。



（もう！！潤くん助けてよ）

年上二人に弄られ出したら、逃げれなくなるから、潤くんを探す。

いつもなら、翔さんの後ろとかにいるのに…いない。


「潤くんは？」
翔さんの服を引っ張って聞く。


Ａ「あそこ…」
　翔さんより先に、マー君が潤くんの居場所を教えてくれた。



　お酒を飲みながら、座って演武を見ているような姿をしていた。


はーっと息を吐く

（まったく…）
「ちょっと　何一人で黄昏てるんですか？」
潤くんに向かって歩きだず。


（カッコ良すぎです）