第67章 通常運転です

大野視点

Ａ「大ちゃん…俺…」
　相葉ちゃんが頭に乗せた花を俺に見せながら何か言いたそうな顔をする。

（また　声なき声で　色々考えているね？もう…）
「相葉ちゃんは‘考えすぎ’すぎなんだよ」
肩に力が入っているから、そっと相葉ちゃんの肩を触る。



Ｓ「智くん？」
　翔くんが俺を呼ぶ。

（ぅ　うん？）


Ｓ「その『考えすぎすぎ』って何？」
　翔くんが珍しく質問してきた。

「え？変？考えすぎのすぎ…」

翔くんの表情が固まった。

（あ！やば　言葉の使い方が違うんだ）


Ｍ「それって　ちゃんとした日本語？」
　松潤が真顔で翔くんに聞いている。

（え？松潤がそんな顔したら…）

Ｓ「動詞の連用形の下に付いて『すぎ』を重ねて使うのはどうかと思う…」
　真顔で答える翔くん。

（ここで、先生モードになると、色々問題が多くなる！！）
「難しい話はここでは　いいじゃん　俺の言いたい事通じるでしょ？」
　慌てて、二人の間に割って入る。

（先生モードになったら、長くなる！！）


Ｓ「通じるっちゃぁ通じたけど…」
　少し考えている顔の翔くん。　

（よしよし　普通の翔くんで返事が来た！！）

「ならいいの！ね？」
必死に翔くんに訴える。


Ｓ「ぅ　うん…」

（とりあえず　ここでは、このまま）


Ｎ「あ！花が輝き出した！！」
　ニノが相葉ちゃんの花を指さしながら大きな声を上げる。

Ｍ「あ！ホントだ　嵐ロゴみたいに輝き出した！」
　松潤も気付いて指さす。

（やっと　心が戻ってきたんだねってことは…）


Ａ「かぁずぅ♪」
　力いっぱい抱き付く相葉ちゃん。

Ｎ「ぐはぁ！」
　唾されそうになるニノ。

Ａ「あ！ごめん…」
　慌てて力を緩める相葉ちゃん。

Ｎ「相バカのバカ力!!」
　おもいきり殴りつけるニノ。

Ａ「ごはぁ…」
　見事に、クリーンヒットの相葉ちゃん。


（お約束…　一体何回こんなことしているんだろう？）


｛あの…大丈夫なのですか？｝
虹の乙女が心配そうに話し掛けてきた。


Ｎ「あ　びっくりしてます？　これが俺たちの通常運転なんです」
　シレッと返事をしてその場を笑顔流すニノ。


（お前がいうなよ）


「相葉ちゃん　立てるね？」
相葉ちゃんの背中を摩る。

Ａ「う　うん…大丈夫」
　摩りながら、立ち上がる相葉ちゃん。