第64章 虹の道を歩きながら
大野視点
眼下で花を見せあいながら、チーフと合流している五人を見ている。
「この『花』を貰ったんだね」
花をそっと触る。
S「そうだね…」
翔くんが小さく返事をくれた。
(人として 嵐トシテ めんばぁト一緒ニ イル 証 ヲ)
N「翔さん 何考えているんですか?」
ニノにドストレートに聞いた。
(ショぉくぅん?)
反射的に翔くんの顔を見る。
少し、目を伏せている翔くん。
(しょう… 翔ちゃん…おいらに も 教えてくれないの?)
翔くんは頭のハイビスカスを触りながら「みんな…」と口を動かし始めた。
S「あの時 何か言葉 貰ったでしょ?」
翔くんが考えている事を口に出した。
S「どんな… どんな感じだったのかなって… 考えてた」
言葉を選択しているから、少し間があるけど、誰が聴いて分かるように、言葉をはっきり言う翔くん。
(たぶん 本人は気づいていない フレンドリーなキャスターモードなんだよ
メンバーなのに そのモードで聞かれる事に少し寂しさを感じる
でも おいらも 花からの言葉… うまく説明ができない
だから きっと 翔くんも そうなんだよね
いつか きちんと 自分の言葉で伝えるから…)
A「うー…」
相葉ちゃんが一番最初に返事を返し始じめた。
A「いろいろぉ…」
相葉ちゃんは少し遠くを見るような目で空を見上げた。
(相葉ちゃん… 無理に言葉にしなくても いいんだよ
言葉は 力だ
むやみに 発言すると…後がしんどくなる…)
M「え? 相葉くん なに考えていたの?」
松潤がニヤニヤ顔で 相葉ちゃんの頬をつつきだした。
相葉ちゃんの哀愁の表情が 少しむくれた顔になっていく。
(今はニノじゃなくて、潤が機嫌取りか…)
A「俺だって、考え事ぐらいするよ」
松潤の指を掴んだ。
(お!珍しく物理的反撃をするのね!!)
A「ね♡ 大ちゃん♪」
指を掴んだまま、俺に話しかけてきた。
(おし!乗った!!)
「そうだぞ! 雅紀だってちゃんと頭働いてるんだから!!」
相葉ちゃんの真似して人差し指で自分の頭をトントンした。
その行動を見た相葉ちゃんが うんうんと嬉しそうに頭を縦に振った。