第62章 それぞれの　力を持って

櫻井視点

It's rest for a body　It's a blessings in a soul
　訳　器に休息を　　魂に祝福を


魂(マナ)の輝きがここに居る１０人を包み‘俺たち’を地表に運んでいった。


（あぁ　行っちゃった）





｛嵐さま……そろそろ｝
メネフネが声をかけてきた。


Ｏ「わかった」
　智くんが、頭上の虹に意識を向ける。

（俺たちも　宴に行こうか…）
智くんに意識を向ける。


Ｏ「いこうか？」
　智くんがニコッと笑って雲をゆっくり動かす。


「うん」


Ｍ「あぁ」
　潤の肩にふわふわのファーを巻き付けている。


Ａ「そうだね♪」
　雅紀の背中に色のない羽を広げていた。


（モモと　羽…かぁ

　みんな　それどれの力を持って大人になったよなぁ）




　雲に乗って和也が‘ニノ’について行く。

（一人で行動するなよ！）



「和也　行くよ」
和也の手を掴む。

　和也がビクッと体をさせ、勢いよく振り向いた。

「あ！ごめん」
あまりにもびっくりされたから、つい謝ってしまった。

Ｎ「あ…いえ　こっちこそ…」
　和也がおろおろしながら答える。



Ｏ「わ！」
　びっくりした声を上げた智くん。


慌てて智くんの方を見る。

Ａ「せっかくの宴に行くのに？そんな顔しないでぇ」
　智くんの頬にグリグリ擦り付ける雅紀。

Ｏ「わぁゎぁぁ　あぶねぇって」
　智くんが雲の上で慌てている。　

Ｍ「相葉くん　そんなにグリグリするとリーダーが落ちるよぉ」
　潤が智くんのジャケットを掴んでバランスを取っていた。
　

「和也は雅紀な！」

Ｎ「はい」

小さい雲の上でもみ合っている二人を引き離す。

Ｏ「もう　相葉ちゃん　力加減してよ。危ないじゃん」
　俺の雲に片足を乗せた状態の智くんがふくれ顔で言う。

Ｎ「まったくです」
　雅紀の肩に手を置いている和也が頷く。　

Ａ「ひゃひゃ　ごめんねぇ？
　　だってさ　大ちゃんがコワイ顔してたから　笑ってほしくてぇ」
　乗っている雲でアクロバティックな事しながら、両手を合わせて　謝っている雅紀。

（智くんが　怖い顔？）
顔を覗き込むと、智くんが　ふふっ　と笑った。