第56章 ちょっと 寄り道
大野視点
五人はふわっと浮いた状態で、ゆっくり降りる。
虹の上では気が付かなったけど、俺たちの周りに沢山の小人たちが飛んでいた。
ハワイの小人たちを『Menehune』(メネフネ)と呼ぶ。
おいらの『小鬼』達とは違う。ちゃんと『人』ぽい。
{メネフネのアヌエヌエに乗ってる者 特別!!問題ない}
ニノの周りに小人たちが集まって来る。
N「問題ないねぇ」
ニノが少し困った顔をする。
{くふふ メレメレ 心配症 ここ シワ}
黄色い布を来た子がニノの額をペシペシ叩いている。
A「この人『かずなり』っていうんだよ!メレメレ ちがう かずなり!」
相葉ちゃんがメネフネぽく話す。
S「雅紀。melemeleは ハワイ語で黄色って意味なんだよ」
翔くんが補足を伝える。
{そうだ お前は 'ōma'oma'oだ}
緑色い布を巻いたメネフネが胸を張って言う。
A「おーまおまお?魔王みたいだね?」
相葉ちゃんがニカッと笑う。
M「ははっ 相葉くんの発想はいつもビックリするよ」
その笑顔を見て、吹き出す松潤。
A「翔ちゃん?おーまぉまおってどういう意味?」
S「緑だよ」
翔くんが即答し、先導の者と違う色の布を巻いたメネフネを見ながら
S「ちなみに、赤が'ula'ula。オレンジがalani。melemeleが黄。'ōma'oma'oが緑。uliuliが青。poniが紫。
これが ハワイの虹の色 だよ」
「すげー」
(さらっと言い切った さすが翔ちゃん!)
M「でた 翔さんメモ」
ニヤッと笑う松潤。
S「なんなら 虹を作ったメネフネの絵本読んでやろうか?」
ふふふふっと笑う翔くん。
M「それは また 後日 時間がある時にでもって事で!」
小さく頭を下げる潤。
(楽しそうだなぁ)
虹から 地上に向かってゆっくり降りている途中に、真っ白い雲が集まってきた。
「友達?」
側にいた青い布を巻いたメネフネに声を掛ける。
{ao(アオ)たちだよ}
雲の上に座っている精霊を紹介してくれた。
{下界に“おみ足”を下せません
〝嵐〟さま方の踏み場として、参上しました}
雲の上にいた霊が深々と頭を下げる。
(そうだね 器がないもんね…)
足の下にモクモクと雲の塊が出来た。
(おお これが踏み場?)