第47章 宴への道
櫻井視点
O「じゃ!みんなで、手を繋いでいこう!!」
俺の手をグィッと突き上げて勢い良く立ち上がった智くん。
(智くんが笑顔になった!!)
A「いいね! 潤ちゃんは俺と繋いで!!」
雅紀が潤の腕を掴む。
M「なぜ?俺が…」
潤が文句言う風な言葉をつぶやくが、抵抗もせず、手を繋ぐ。
(ふふ 宴に行こう♪)
O&A「さぁーレッツゴー♡」
二人が大きな声で号令を出した。
「オーー」
俺も大きな声を上げる。
俺は、智くんと和也の手を繋ぎながら、両手に花状態の雅紀の後ろを歩いている。
足元から、緩やかなアーチを描く虹が空に向かって登って行く。
智くんと雅紀が、躊躇(ちゅうちょ)なくその虹にあがって行く。
(すこしは、驚ろかないのかな?)
二人の行動にはいつも驚かされる。
(まぁ この躊躇のない行動が、ある意味『安心感』を醸し出している)
目の前をキラキラした笑顔で歩いている智くん。
(俺は、あなたのその笑顔を守りたい。
生きたい。
生きていく為に、俺は手段を択ばないよ)
智くんと出会った頃を思い出す。
(ああ 貴方には、いつも 誰か傍にいた…
だから、近づけなくて…
でも、近づきたくて、
レッスンにだって、撮影だって休まず通ったなぁ
『貴方に会えるかもしれない』
運良かったら『話せるかもしれない』
そんな、淡い感情を持った中学生のガキ…
30過ぎても
あんまり かわんないかぁ ガキのままなんだよ)