第40章 秘密の中庭 ニノとマシラ
二宮視点
猴があまりにも、ニヤニヤするからちょっとだけ、本音を溢す。
「本当にいいんですか?まー君の所に…行っても…」
宮『いいよ♪ほら!さっさと 行った行った♪』
扇子をヒラヒラ揺らして居る猴。
「わかりました…」
テクテクと歩いて、マー君が来るであろう扉の前に向かう。
(出てくる…まー君は…)
1「迎えなんか、要らないよ(怒)」
膨れ顔で、俺を無視して、先を歩く。
2「わーい(*´▽`*)にのちゃんが迎えに来てくれた!」
笑顔で、俺に抱きつく。
脳内で反応を想像してみた。
(1なら、殴る(怒)
2なら…(照)…やっぱ殴る…よね…
結局、殴るんだろうな…)
声を出さず、扉の前で笑っていると、扉が開いた。
(きたきた…)
扉をくぐってくるで来るマー君をみた。
(あら…落ち着いてますね…
もっと挙動不審で出てきてほしかったのになぁ)
{和也様!}
一匹の黄色い猿がマー君より先に俺の方に走ってきた。
≪お嬢?≫
猿はするするっと俺に上ってきて、肩に乗る。
嬢{はい!和也様♡}
お嬢は嬉しそうに尻尾を首に巻き付け、頬をすり付ける。
≪お嬢も元気だったか?
すまないな。アイツの躰を守ってもらって…≫
嬢{私は、和也様の為ならどんな事でも頑張れます!!}
≪よしよし。いい子だ♡
頑張ってくれよ。宮様もきっと喜んでくれるよ≫
お嬢の小さい体をめいっぱい愛おしく撫ぜる。
嬢{はい!}
小さい体をくねらして喜びを体中で表すお嬢
A「…………」
何も言わず、マー君が走ってきた。
(どうして?って顔してるぞ(笑))
「もう、声に出してもいいよ」
笑いをこらえながら声を掛ける。
A「え?そうなの?」
マー君から間抜けな声で返事をした。
「ふふ(その間抜け顔スキだ…)
マー君が一人で扉をくぐるの初めてだったっけ?」
笑いながらみんなの待つ方に歩き出した。
A「そ、そうだよ!!すごく、緊張した!!」
歩幅を合わせて一緒に歩くマー君。