第37章 心 同じ 器 すれ違う
大野視点
部屋の扉の前で待っていると、翔ちゃんがバタバタ走ってきた。
S「いやーお待たせしました」
「ううん。(全然平気…)一緒に行こう」
ゆっくり部屋の方に向かって動き出す。
(翔ちゃん…と部屋に…かぁ)
ポケットから部屋のカードを出す。
相葉ちゃんの部屋にきて、直ぐにカード忘れた事に気づいて、取りに帰ろうとしたら、翔ちゃんが渡してくれた部屋のカード。
(まったく…いつの間にカード引き抜いたんだよ…
全然…記憶にない
いつもなんだよ。おいらの気が付くまでに、翔ちゃんがいろんな事気が付いて、処理していく。
おいらは、翔ちゃんをヒメにしたいワケじゃないのに…)
周りにちょっとだけ頭を出している小鬼たちに向かって《hikaetete》と呟く。
小鬼たちは返事の代わりに、音を立てないで壁や床に潜って行く。
部屋まで来た。カードを使って部屋をあけ、扉を大きく開口する。
「さー♬お部屋にどうぞ♪」
久しぶりに、両手を大きく広げて、クイクイ腕を動かす。
S「もー、そんなことしないでよぉ」
翔ちゃんはニコニコの顔で部屋に入って行く。
「ふふふぅ~」
翔ちゃんの背中を追って、部屋に入って行く。
部屋は非常灯が付いているだけ、翔ちゃんがカードを差し込む所で、振り向く。
(はいはぁい
チーフに何か言われているんだね?)
カードを差し込む。部屋のあちこちのフットライトが点いた。
(話をしよう!!)
目の前のソファーに真っ直ぐいく。
座ったら、急に部屋が明るくなった
(明るくなった!!)
顔をを上げると、笑顔の翔ちゃんがスイッチの前にいた。
(笑顔の翔ちゃ~~ん♡)
荷物の向かっていく翔ちゃん。
「ねー、ちょっとこっち来てよぉ
(無理だろうけど…)
ふふ~
(テレすぎの!)翔ちゃん!
(こっちで)話をしようよぉ」
ソファに腰かけて、バンバン背もたれを叩いて翔ちゃんを呼ぶ。
S「先に準備するから…智くんはそこに居て!!」
「はーい♬(荷造り)お願いしまーす♪
(翔ちゃんの
翔ちゃんの匂いがこんなに近くに感じる…)
…ふふ…」